肩こりと腰痛が完全改善しないのは今流行のリラクゼーションマッサージが効かないからではない
当院ではマッサージやもみほぐしは一切実施しいたしておりませんが、それはマッサージやもみほぐしが効かないと考えているためではない*ことを最初にお断りさせてください。
*この理由に付きましてはテーマからズレますので、この記事の最後の部分にスペースをいただいて記載させていただきますので、ご興味をお持ちくださった方にはお読みいただければと思います。
ここから本題です。
当院の肩こりや腰痛がひどいお客さまやひどかった頃の私自身の按摩・マッサージ・指圧を受けた経験や少ないとはいえ温泉施設やサウナのリラクゼーション・マッサージを受けた経験から申し上げても、いわゆる“手が合う”と表現される“自分の体に合ったやり方”の方からもみほぐしていただけば、ほとんどのばあい、少なくとも翌日か翌々日までその効果は持続するというのが平均的な感想だと言えるのではないでしょうか。
お体が最悪の状態でもみほぐしに行ったとしても、受けている間はずっと楽になっていることが感じられる。
では、なぜ少なければ2日ていどしかその体がゆるんで楽な状態が維持できないのでしょうか?
それには2つの理由があると当院では考えます。
ひとつは、私が知っていた昔タイプの(?)按摩・指圧・マッサージ治療院では、こりや張りや不快感を完全にほぐして取り除くだけではなく、その原因となる部分もしっかりとゆるめてくれたのですが、現在はそのような治療系の場所は少なくなってしまったような気がいたします。
例えば、肩こりにしてもいろいろな原因があります。
眼精疲労、首こり、肩甲骨の周囲の張り、良い姿勢を無理して取りすぎたための背中の中間部の張り、スポーツやダンスなどで日常生活にない動きを不必要な部位にまで力を入れてやったために特定の筋肉がちぢんだままになっている、いわゆる肩に力が入った状態、逆に運動不足で必要な筋肉が減り別の筋肉で代用しているための疲労、昔のけがや手術がきっかけで間違った体の使い方が癖となってしまった、などなど。
症状が出ている、つまり痛みを感じたりダルさや張りを感じるいちばんつらい部分だけをゆるめてもらうだけでは、問題の原因はそのままなので、すぐにまた同じ症状がぶり返してくることになります。
当院の記事では何度も何度も登場する表現で恐縮ですが、
≪体に火を近づけた状態を保ったままでは、せっかく火によってできたヤケドの治療をしても、時間がたてばまた同じようなヤケドができてしまう≫
のは当然ではないでしょうか?
ふたつめは、体の癖は他力本願(?)、つまり自分で意識できないまま他人から施療を受けたり、どんな素晴らしい治療やもみほぐしをしてもらっても、単発では取り除くことはできない。
いわゆる≪肩に力が入ってしまう≫というのも、悪い体の癖のひとつだと言ったらおわかりいただけるのではないでしょうか?
つまり、“肩や首に無意識のうち必要ないのに力を入れてしまう”などという体の悪い癖が取れるまでの間は、短い間隔で受け続けなければなりません。
体に対して≪癖によって不必要に力を入れた状態は不自然でキツく、本当は体がゆるんだ状態の方が痛みやダルさなどのつらさがないし、動きも大きく楽にできるのだ≫と理解させなければなりません。
頭で知識としてそう思い込もうとしても体は納得してくれません。
体の中にある気持ち良さや筋肉の動きの位置やその伸びぐあいや、などなどを検知するために存在しているいくつかの異なるセンサーを通して体にその不自然さを納得させ、楽な体の状態と比較させることで、やっと悪い癖が出ないような体の正しい状態が回復できるのです。
やはり、肩こりや腰痛がひどいときでも週1回、我慢できる痛みやダルさならば、2〜3週間に一度というのでは、その時のツライ症状を一時的に解消するだけで精一杯だというのも仕方ないと言わざるを得ないのです。
この記事の最後にあたり、近所にリラクゼーションマッサージの店舗しかないとおっしゃる方向けの個人的なアドバイスを申し上げます。
1.“手の合う”スタッフと出会うまで何軒か異なるお店に行く(最初の一回で“手が合う”のはわかります)。
2.とりあえず痛かったりきつかったりとツライ部分を徹底的にもみほぐしてもらう。
3.ときどき話をして体のことをあるていど知っていることを確認する(少なくとも危険な部位の存在を知っており、力まかせに押したりもんだりはしないこと。危険な部位の近くのほぐし方を知っていればベター)ことと信頼関係を築く。
4.ご自身の≪肩こり・首こり・肩甲骨まわりの張り≫の原因がどこにあるか相談し、その部分を徹底的にもみほぐしてもらう。
もし、お困りの肩こりや腰痛の原因となっている部位がおわかりにならないばあいには、当院のブログ記事を参考にしていただければと思います。
この記事を記している時点でそのお役にたてていただけそうな記事は以下のものとなります。
⇒“姿勢が悪いから≪腰痛≫と≪肩こり≫が出る?”
⇒“当院での≪肩こりと腰痛≫への対処の考え方”
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*当院の通常の痛みや不調の改善施療において、押圧技法をほとんど用いない理由は、関節内部機能回復調整法と脊髄反射を必要に応じて十数種類のストレッチ技法に組み合わせた手法の方が、私のもつ押圧やもみほぐしの技術を用いるよりも短時間で、より高く持続する改善効果や完全改善効果を出せると考えているためにすぎません。
以前、按摩・指圧・マッサージ師の友人・知人・先生から、指圧やマッサージの実践的な効果の高さを身をもって体感し、民間資格ではありますが経絡指圧のコースを2回受け修了書もいただいたほどです。
また自身でその効果を実感したスタイルの押圧による強いほぐしのセミナーにも参加し勉強させていただいております。
また、あまり知られてはおりませんが、当院では開業以来、それだけを連続で行ったとしても2時間以上は時間が必要な押圧の技術体系をメインにし、かつストレッチと組み合わせたリラクゼーションコースも裏メニューとしてご提供申し上げ続けてまいりました。
当院の手法は、治療系の総合的な押圧技術であり、その一部はセミナーに参加なさった皆さまにお伝えしたりご指導申し上げた実績がございます。
また、個人セミナーでは、火水流整体術院初傳(しょでん:ファーストステップ)として数名の治療家の方々にもご指導申し上げております。
ちなみに、火水流整体術の初傳では、腕、手の付け根、四指の手のひら側と指の先、親指先端(指圧とはまったく違うもの)、膝のすぐ下の部分、足の土踏まず、足の指の付け根全体や特定の指の付け根部分、踵(かかと)を中心に使って押したり、押したままずらしたりという、親指を痛くしたり壊したりすることがない、押圧(おうあつ)の技術が半分をしめております。
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