コントーション(≒柔軟+バランス芸)練習会の体験記−Ⅲ
先日、約2年半ぶりに、コントーション(≒柔軟+バランス芸)の団体“コントーション・サークル−ノガラ”さんの練習会にお邪魔させていただいたときの様子を“コントーション(≒柔軟+バランス芸)練習会の体験記−Ⅱ”でご紹介申しあげました。
実は、そのわずか20日後に次の練習会があったので、主宰者で指導者のもーこ先生にお願いして再び参加させていただきました。
理由は、初心者がどのような練習をするのか、その一部を当院のブログをお読みくださっている皆さまや「コントーションって我慢と精神力で痛みに耐えて柔軟性を獲得するのだろう…」と誤解をかかえていらっしゃる方、そして「コントーションには興味があるけれど私には無理!」と勝手にあきらめていらっしゃる方々へと「正しい指導を受けて、続ける意思さえあれば、普通に考えられる以上の柔軟性やバランス力を獲得できる」ということをお伝えしたいと考えたから。
もちろん、前回、間違った形でとは言え、40年振りに行った前後開脚であるていどの脱力ができた。そして、その直後から「日常生活でふつうに楽に歩けていると思っていたのに、股割りとは違った感覚でもっと楽に歩けるようになった」ので、どうせ自分で練習するならば、効果的で正しい具体的な前後開脚の練習法に付いてのアドバイスをいただきたかったことと自分自身の自重トレーニングに加えたいエクササイズ(?)を覚えたいという2つの個人的が目的もありまましたが…
練習場となる鏡張りのダンススタジオに到着すると、参加者の方々はそれぞれが柔軟性(じゅうなんせい)向上のためやバランス感覚のブラッシュアップ(?)のための訓練など、ご自身に必要なトレーニングをなさっていらっしゃいました。
ご迷惑をおかけして申し訳なかったのですが、前回顔見知りになったお二人の方々のウォームアップのお邪魔をさせていただき、私自身が自重トレーニングに加えたかった動きにかんする練習法の第一段階を教えていただきました。
私が知りたかったのは《ふつうに立った状態からそのまま後に反ってブリッジをし、その後、足の位置はそのままに再び起き上がってもとの立った状態に戻る》という一連の動作の練習方法というか最初の導入部分。
実は、これができるのが練習会参加の最低条件なので、ここでご紹介するレベルの内容は練習会では行われてはおりません。
たまに練習なさっていらっしゃる方がいても、いかに一連の動きを連続で同じスピードで行うかとか、ブリッジへの移行中の体の左右のアンバランスを修正するかとか、途中のポーズでの硬い部位だけを柔軟にするとか、そういう仕上げのポイント(?)の高度な反復ばかり。
お二人には、お時間をお割きいただき、昔を思い出しながら一番最初におこなった練習法を教えていただきました。
ですから、これは先生から習った方法ではないのですが、皆さまが文字通り、手取り足取りで教えてくださったのは『わりと壁に近付いた距離で壁に背中を向けて立ち、そこから体を反らせたら両手を壁に付いて、手で下の方へと歩いていくという方法。そして、そのときの限界に達したら、無駄な力を抜いてリラックスしストレッチをあるていどの時間つづける。そして、再び手で壁を上へと歩いて立ち上がり元に戻る』というもの。
そのときにお願いして撮っていただいたのが横の写真です。
足が滑って倒れたりしましたし、やはり指導者の先生から安全面でもチェックをされた状態で習うのが良いと当たり前のことを感じた次第でした。
練習会に参加を希望なさっていらっしゃるならば、この立ったままでのブリッジから元へと戻るのを数回(10回だったかも?)連続で行えるのが条件だった気がしますが、独学では少しきついかも。
プライベートレッスンやセミプライベートレッスンを受けられてからご自身で努力なさる方が安全、かつ近道ではないかと思いました。
実は、この短時間の練習により、「当院でお客様への腰痛の施療時に気づくことが多い《多くの方々において、背骨の胸の裏側部分が硬(かた)すぎて動きが悪いことが腰痛をより悪化させている》という現象が自分自身にもあてはまるということを強く認識させられた」というのは余談ですが、練習会の途中で先生にこのことをお話してその硬い部分をコントーションのペアストレッチで伸ばしていただいたのが、この連続写真になります。
当院の反射を使った脊髄反射療法や関節内部機能回復調整法とは理論的背景は異なるもので、スタティック・ストレッチングと押圧がシナジー効果を得られるよううまく組み合わされている合理的なペアストレッチでした。
練習会では皆さん、体の伸ばされる部分の力を抜く、脱力ができているので問題はありませんでしたが、もし脱力ができずにこれを行うと昔流行ったプロレス技をふざけてかけたときと同じ。
危険ですので、形だけの真似はなさらぬようお願い申し上げます。
コントーションの素人が的外れにマニアックなことを記しても百害あって一理無し(!?)。
ということで、立位ブリッジに付いてはこのへんにして、2つの参加目的のうちの残りのもうひとつ、前後開脚へとすすみます。
これは、ダンサーやパフォーマーの方々へと指導させていただくことがとても多いので、理論的には分かっていたのですが、体が言うことをきいてくれませんでした。
施療やストレッチ・運動指導のセッションでは、見た目は前後開脚ができる方々がお持ちの問題点の解決や客観的な欠点や特定の筋肉の特定の部位の硬さを発見し改善するという最後の仕上げばかり。
今回感じさせられた(?)個人的な問題点はありすぎて、とてもここには記しきれないほど。
それに、ふつうよりも体が硬(かた)い人間が間違いを羅列しても、お読みくださっている皆さまの役には立ちそうもありません。
ここでは「初心者は楽なので知らずに、そして上級者はダンスやパフォーマンスなどの体の動きやラインを美しく見せるためにわざと行う、一応(です!)ストレッチ的には間違っていると考えている(コントーションでもそのようですが…)」大きなポイントを1つ紹介させていただきます。
骨盤(=お尻の横にまで広がっている骨)が、きちんと前方を向いていないこと。
具体的には、《骨盤が前の脚の方向へと向かって斜め前に、後ろの足に向かって後ろ方向へと斜めになっている》ということ。
これにより、前の脚のお尻の下から太ももの裏がすべて伸びずに、その分、脚の内側の裏側寄りの部分が伸びてしまう。
そして、後ろに伸ばしている方の脚の付け根の奥にある伸ばしたい筋肉の片方をあまり伸ばせない。
あるいは2つともじゅうぶんに伸ばせないということになってしまうのです。
骨盤が斜めになっている間違いが目立つとは言え、後ろの脚のどこを伸ばさなければいけないか先生が押してくださっている位置が重要な写真と真面目な練習会で先生にお遊びにお付き合いいただくという大それたことをお願いして撮ったトリック写真をそのタネ入りでご紹介します。
トリック写真をご笑覧いただいたところで今回のレポートは以上となります。
またチャンスがあれば練習会にお邪魔して体験記をご紹介させていただきたいと考えております。
とくに、主宰者のもーこ先生、M様、K様、ご指導、ならびに写真撮影、ありがとうございました!
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《コントーションをやってみたいとお考えの皆さまへ》
前回の記事をお読みくださった数人の皆さまから、練習会参加のための体の軟らかさ条件や先生の個人レッスンなどに付いてご質問をいただきました。
そこで、主宰者で指導者の先生におたずねしたところ、以下のような主旨のお返事をいただきました。
『コントーションを安全に始めたい方や、練習会やレッスンに参加したい方は、直接指導者のもーこ(下記アドレス)までご連絡いただければと思います。追ってレッスンスケジュールなどをお送りします』
メールアドレス: mongol97ayu★yahoo.co.jp
(★を@に変えてください)
とのことです。
ご興味をお持ちになられた方は、このチャンスにぜひ!