コントーション(≒柔軟+バランス芸)練習会の体験記−Ⅱ
先日、約2年半ぶりに、コントーション(≒柔軟+バランス芸)の団体“コントーション・サークル−ノガラ”さんの練習会に参加、というよりもお邪魔させていただきました。
前回の参加時やセミナーでお会いした方々が数名参加されていらっしゃったので、緊張することも無く(?)、柔軟性やバランス性獲得のためのトレーニングの数々を体験させていただきました。
ちなみに、前回参加時に記したコントーション初体験の感動を記した“コントーション(≒柔軟芸)練習会の体験記”では、タイトルにもあるように、《コントーション≒柔軟芸(じゅうなんげい)》と考えていたのですが、今回はより正確を期して《コントーション≒柔軟+バランス芸》とさせていただきます。
というのも、コントーションにおいては、ただたんに体がすごく軟(やわ)らかいだけではさまざまなポーズを決めることはできないからなのです。

コントーションのプロや愛好家、そしてコントーションをご自身の専門であるダンスやパフォーマンスや競技スポーツに生かすために練習なさっている方々の練習内容について、コントーションの練習をなさったことがない皆さまに向け、マニアックにならないていどにレポートさせていただきます。
そう、コントーションは軟らかいだけでは何もできません。
たとえば、練習開始のウォームアップの中では、前回りから後回りにつづき、両手で逆立ちのように立って(今はハンドスタンドって言うのかも?)瞬間的に体幹(=胴体)とそろえた両脚を天井に向けて垂直に伸ばしたり、同じ様に両手で立って伸ばした両脚を横に180度開いたり、等々のバランス感覚を刺激する準備運動が次々と行われていきます。
ジャンプして空中でフィギュアスケートのように体の軸をブラさずに回って着地する縦ではなく、横方向への回転もありました。
そういえば2年半前も、柔軟性のトレーニング以外に、バランス感覚用のトレーニングや自分自身の体重を利用した、いわゆる自重トレーニングが多くあったことを思い出します。
筋力トレーニングといえば、練習ではありませんでしたが、できて当たり前の動きがありました。

私以外は男女年齢を問わず(何しろ10代から80代の方まで!)、全員が立った状態から後方へとゆっくりと倒れていきブリッジをしてから、反動を付けずにまた起き上がるという強い筋力と筋肉の連動が不可欠である一連の動作を行えるのです。
体の前後で筋肉の収縮と弛緩(しかん)、つまり片側には力を入れ、もう片側は完全に力を抜くことと、ふつうに筋肉に力を入れるときの筋肉を縮めながら力を入れるのとは逆に、筋肉に力を入れながら伸ばすという特殊な筋肉の使い方も含まれていました。
少しマニアックになってしまいますが、これは「ネガティブ・ワーク、伸張性収縮、エキセントリック・コントラクション、遠心性収縮などと呼ばれる筋肉の収縮方法であり、疲労の度合いは強いのですが、その分筋肉のトレーニング効果が高いとされている方法です」。
ちなみに、当院の脊髄反射療法や再発防止でご指導申しあげている逆さエクサでは、この収縮法を軟らかくしたい筋肉自体やその反対側の筋肉に対して用いることで、その直後に筋肉を徹底的に弛(ゆる)んだ状態とするのに利用しております。
前回お邪魔したときにも感じたことでしたが、コントーションの練習においても《筋肉を伸ばしながら力を入れ続ける方法》は体の保護のために非常に多く使用されていることを再認識させられた1時間半でした。
また、指導者の先生のお話の中で、パートナーストレッチやパッシブストレッチなどと呼ばれている2人で行うストレッチのとき、コントーショニストの養成学校では、軟らかくしたい部分に抵抗をかけてもらいながら自分自身で直前に力を入れ、その直後に脱力してじっくりと伸ばしてもらうという一連のストレッチ動作が紹介されました。
やはり、プロのパフォーマーの世界では、この場合はコントーションとサーカスの養成学校でのお話でしたが、『理論がどうのこうのではなく、大昔から経験を通してコツや秘訣や重要な専門家たちの間だけに秘密裏に(!?)に伝わる凄い技術というものが発見され伝えられてきているのだ』と、今更ながらではありますが、再認識させていただけたしだいでした。
写真は、個人的に掲載許可をいただけた、お隣で練習されていただ方ですが、この3名の方々はコントーションの方ではなく、別分野のご専門に生かすためにコントーションの練習をなさっていらっしゃる方々でした。

ご覧いただけるように、開脚180度は当たり前。それ以上の柔軟性を得るためのトレーニング。
重要なのは、練習会でおぼえたトレーニング法や柔軟法を自宅で毎日真面目にこなすこと。
そして力を抜くことですね。ひじょうに高い柔軟性をお持ちの方々にとってもステップアップするためには脱力することが一番大切だということも再認識させていただきました。
そして、ふだん自分自身が口癖のように申し上げている「脱力に限界無し、これで良いというレベルには達することは不可能」ということも。
コントーションの素人が記した体験記にお付き合いいただきありがとうございました。
また、練習会やコントーション・サークル「ノガラ」さんのワークショップなどにお邪魔する機会があれば、コントーションの素人目線からのレポートをこのブログに掲載させていただきます。
→“コントーション(≒柔軟+バランス芸)練習会の体験記−Ⅲ”はこちらへ
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《コントーションをやってみたいとお考えの皆さまへ》
このコントーションの素人が記した、コントーションの体験記をお読みいただいて、コントーションの練習に興味をいただかれたり、ご自身の専門のためにコントーションの柔軟性アップのための練習法を体験なさりたいとお考えの方。
お体に悪いところや痛みは無い。ふつうよりも体が軟らかいのでそれを伸ばしたいという方。
柔軟性が要求されるスポーツをやっているので、もっと柔軟になりたい。
今は、ふつうだけれど体を軟らかくするのに興味があるという方は、主宰者で指導者の先生にご連絡なさってはいかがでしょうか?
主宰者で指導者の《もーこ先生》におたずねしたところ、以下のような主旨のお返事をいただきました。
『コントーションを安全に始めたい方や、練習会やレッスンに参加したい方は、直接指導者のもーこ(下記アドレス)までご連絡いただければと思います。追ってレッスンスケジュールなどをお送りします』
メールアドレス: mongol97ayu★yahoo.co.jp(★を@に変えてください)
とのことです。