長い間腰痛でお困りの皆さまのなかには、お尻の痛み、とくにお尻のほっぺというか、お尻の頬(ほほ)から太ももの裏側にかけて痺(しび)れた感じがしたり、痛みが広がったり、鋭い痛み、あるいは重い痛みにおそわれた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

一般には坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)と分類されてしまう痛みや不具合のことだと思っていただいて構いません。

でも、心配は要りません!

それらの痛みがお尻の筋肉をきちんと伸ばすことで、一時的にしろ改善したり、動けない状態が痛いけれど何とか歩けるようになれる可能性があることをご存知ですか?

「そのときだけでしょ!」とか「根本解決にならないんだったら無駄じゃないか?」などとおっしゃらずに、イスやベンチに腰掛けて行う方法だけでも試してみてください。

正しく行えば、その“伸ばされ感”に驚くはずです。そして、実際に問題が起きたときには効きそうだと思っていただけると思いますよ。

骨盤と腰の骨のつなぎ目から上の部分が痛いひとにまで効果がでることがあるくらいです。とても便利なのに、シンプルなストレッチングを紹介させていただきます。

お尻には大きくて強い筋肉がありますが、その奥には考えるよりずっと多くの筋肉があります。奥の筋肉だけをねらって伸ばすやり方もあるのですが、ひじょうに複雑ですし、伸びている感覚が分かりにくいので、今回は表面を中心に奥にもある程度の効果があるものといたしました。

股関節外旋状態比較写真.jpg
殿筋ストレッチング椅座位1.jpg
殿筋ストレッチング椅座位2.jpg
殿部胡坐ストレッチング.jpg

1.突然ですが、あなたの足や脚はこんな状態ではないですよね?
足を前に投げ出して座ってみてください。両方のつま先の左右への倒れ方の角度はだいたい同じですか?
それならば大丈夫ですが、もし片足のつま先の横への倒れ方がもう一方よりもずっと大きいという方は、必ずここで紹介するストレッチングのうち最初のものだけでも試してください。片側のお尻の奥にある筋肉が硬(かた)くなり足先を外に倒している可能性があります。その部分が腰関係の痛みを引き起こしているケースはひじょうに多くあるのです。
まして、左右の足先の倒れ方が違ううえに倒れ方が大きい方の側のお尻や腰、あるいは太ももの裏側が重かったり、痛かったり、痺(しび)れる感じがたまにあったり、などなどの問題をお持ちでしたら、今すぐお尻のストレッチングにチャレンジしてみましょう!

 

 

 

2.イスに座ったら、少しだけ腰を反らし気味に上体を伸ばします。木のイスやかたいイスをお使いの方はお尻の骨が両側共にイスに刺さるようで痛く感じていませんか? もし痛ければ正しく座っている証拠です。
その姿勢のまま、片脚の足首というか外くるぶしをもう一方の太ももの膝にもっとも近い位置にのせます。
ポイントは、のせた方の膝が横に倒れていて、脚が完全に開いて、脛(すね)が床や地面と平行になっている点にあります。

 

 

 

 

 

3.両手でそれぞれ内くるぶしと膝を内側を上から軽く押さえたら、体を上に伸ばした状態のままで鼡径部(そけいぶ:脚の付け根のいわゆる《コマネチ・ライン》のこと)から上体をゆっくりと倒していきます。
膝を曲げてのせている脚の側のお尻が痛ければ、ストレッチングは成功です。痛みを感じないギリギリの位置まで上体を戻し、そのままの姿勢で自然呼吸を続けながら30秒から40秒の間、力を抜いた状態でお尻が伸ばされているのを感じてみましょう。

 

 

 

 

 

 

4.2と3のポーズを取りたくても家では直接じゅうたんやたたみの上に座ることが多いという方は、以下のストレッチング試してみると楽かもしれません。
慣れるまで少しむずかしいかも知れませんが、一度2と3の椅子に座って行うストレッチングをやってみて、お尻のだいたい同じ部分に刺激がくるようにがんばってみましょう。
あぐらをかいたら伸ばしたいお尻の側の脚を反対の脚の上にのせます。座禅で半結跏趺坐(はんけっかふざ)と呼ばれる座り方に似ていますね。
ここでも重要となってくるのが、上半身の姿勢です。まっすぐに伸ばした上半身を、両足の付け根、コマネチ・ラインから前方へと少しづつ倒していきます。股割りでも、2と3でも同じでしたが、上半身は曲げるのではなく、まっすぐに伸ばしたまま前方へと倒し傾けていくことを忘れてはいけませんよ!
この方法でじゅうぶんに伸びた感じが得られない方は、上に乗っている方の膝と足首の下に両側から手を入れ、両側を一度に持ち上げるという方法もありますが、30秒以上も持ち上げ続けないといけないので、腕がまいってしまいます。
そういう方は、やはりイスにすわって2と3をやっていただくようおすすめします。

大殿筋ストレッチング仰臥位01.jpg

5.このスタイルはもっともポピュラーなやり方だと思いますが、コツをつかむまでは骨折り損のくたびれ儲けとなりかねません。でも、ここで申し上げる、ポイントさえ守っていただければ、ある程度の効果は得られるはずです。
背中がつくように仰向けに寝転がってください。ストレッチングしたい方のお尻とは反対の膝を立てたら、伸ばしたい側の脚を立てた脚の太ももの膝近くにのせます。これは2と3で行ったポーズと同じです。
そのまま片手を股間から、もう一方を外側から立てている膝の裏側に入れてしっかりと指と指を組み合わせます。両手でその膝の裏を顔の方へと引き上げます。
最後に、膝を引き上げることで床から上へと上がってしまった立て膝をしている側のお尻の力を抜いて、床に下ろすようにします。するとお尻の伸ばされ感がより強く感じられるはずです。

殿部の表と奥の筋肉へのセルフ・ローリング・マッサージ.jpg

6.ここはオマケとなりますが、もしストレッチポールなど、ポール系統の運動器具をお持ちのばあいには、ローリング・ストレッチングを試してみませんか?

2&3や4や5ほどの効果は望めませんが、お試しください。

気になるお尻の側に体を傾けながらポールとお尻がだいたい直角になるようにお尻をのせます。

反対側の脚を立て膝として足の裏でしっかりと体を固定します。

刺激したいお尻の側の脚を立て膝した脚の太ももの膝近くに組みます。
このあたりは、2&3とも4とも5とも全く同じです。

そして、そのお尻の側の手か腕のひじから先の部分を床に付けるのです。

このまま指圧するように30秒程度、体の力を抜いた状態でのっていましょう。

その後に、床に付けている手と足の裏をうまく利用して体を足方向と頭方向へと動かすことで転がるポールがお尻をマッサージしてくれます。

お尻の表面だけではなく深いところにある筋肉まで刺激を伝えるポイントは脱力。お尻の力を完全に抜くことです。

もし、お尻の筋肉を伸ばす他のスタイルの“スタティック・ストレッチング”に興味をお持ちの皆さまには、“当院の施療実例集”の記事、“再発防止用ストレッチングご指導の一例(お尻のストレッチング)”もあわせてご覧いただければと思います。

また、“ストレッチの小さな違いって守るべきですか?”でも、開始とストレッチ時の2枚の写真を使った、お尻の後ろ斜め上とお尻の頬(ほほ)の2ヶ所のセルフ・ストレッチングのやり方をご紹介申し上げております。

ちなみに、ここでご説明申し上げる3種類のお尻の筋肉を伸ばすストレッチングとお尻をポールで押し、そして転がす手法は、“足首から先の冷え解消法”、“膝から足首までの冷え解消法”、“脚の付け根から膝までの冷え解消法”、“股割りをしてみよう!につづく、《お尻と脚、下半身の冷え解消法》シリーズの第五弾ともなっております。第一弾から続けてくださった方や、また、万が一にでも第四弾の股割りには失敗してしまったという方にもおすすめしたいセルフケア方法です。

ただし、冷え解消で行うばあいとお尻に問題がないケースでは、両側のお尻の頬(ほほ)を伸ばしてください。

ポールを用いたお尻の筋肉のゆるめ方をお知りになりたい方や、体の他の部分へのローリング・ストレッチングのやり方をマスターされたい方もご連絡ください。

 講習会やグループレッスンはおこなっておりませんが、多くのお客様にたいしてご指導申し上げてきております。

ここでご紹介申し上げたストレッチングにより『お尻の痛み、とくにお尻のほっぺというか、お尻の頬(ほほ)から太ももの裏側にかけて痺(しび)れた感じがしたり、痛みが広がったり、鋭い痛み、あるいは重い痛み』が改善されたという方は、もうしばらくの間、お続けください。

でも、

「一時的には良くなるが、根本的に改善したい!」という方は、
ぜひとも当院の施療をおためしください。

筋肉の問題だけではなく、関節内部の問題が隠れている可能性も高いと言えます。
特定の筋肉を個別にねらって伸張(しんちょう)すべき状態なのかも知れません。

 もし迷われていらっしゃるならば、とりあえずでもご連絡いただければと思います。

→ お問合せはこちらへ
→ その他のお役立ち情報はこちらへ
→ 当院主催のお尻のセルフストレッチングのセミナーへの参加者様からの体験談はこちらへ

お問合せ・ご相談はこちら

腸骨筋DS(虚血圧迫法).jpg

お電話でのお問合せはこちら

03-6273-8917
受付時間
12:00~20:00(土日祝祭日は除く)
担当
水越

ご予約とお問い合わせ専用のため、営業、セールスなどの電話、メールは固くお断りいたします。

土日祝祭日でも、前もってご予約いただければ通常の料金で施療させていただいております。

お問合せフォームやメールでのお問合せは、土日祝祭日でもお送りいただけます。

可能な限り、即日にお返事申し上げております。

当院では杉並を中心に腰痛、肩こり、首の痛み、坐骨神経痛、骨盤痛、椎間板ヘルニア、間歇跛行(かんけつはこう)、脊柱管狭窄症など、過去の施療・施術・治療などで痛みが改善されなかった方々をはじめ、様々なお客さまへの実績がございます。
「関節内部機能回復調整法」という特殊な技術と「10数種類に及ぶ特殊なストレッチング」を用いて、無痛で痛みと動きを改善いたします。
東京杉並区を拠点とし、出張整体をご提供いたしております。
お気軽にお問い合わせください。

対応エリア
東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県などご訪問いたします。