ストレッチの小さな違いって守るべきですか?

古い昔の日本の呼吸法を知りたい!」というお問合せをいただいているのですが、原本の資料が見つからないため、いましばらくお待ちください。

今週はストレッチについていただいた質問についてコメントさせていただきます。

「なぜストレッチはいろいろな形をするのですか? たとえば、寝てやるストレッチでも脚を開いてやったり、脚を組んでやったりしますよね? 火水流整体術院のホームページでは、脚を深く組んだり、脚を大きく組んだりするばあいもあるし、おぼえるのがけっこう面倒です。いちいち、細かいことを守らないとダメですか?」

といった内容のお尋ねはしばしばいただきます。

今回は、この疑問について個人的な意見を申し上げます。

ストレッチに小さい違いがある理由は、「ポーズを変えると、ストレッチで効く場所が変わってしまうから」なのです。

《脚を開いてやる》のと《脚を組んでやる》という、ほんのちっぽけに思える違いでも、伸びる場所がまったく異なってしまう。

せっかくですから、今すぐ、この場で、おなじように膝を倒すだけでも、脚を開いているのと脚を深く閉じている、つまり脚を深く組んでいるという違いだけで、ストレッチの効く場所が違ってしまうということを体験してみませんか?

のテキストへと掲載した写真でご説明申し上げます。

上の写真のようにストレッチをしてみましょう

両脚を開いた状態から膝を内側に倒すと、お尻のホッペの奥の方に伸ばされる軽い痛みを感じるはず。

中殿筋後部繊維.jpg

一方、下の写真のように両脚を深く組んだ状態から、つまり脚を開くのとは逆に内側へと閉じた形から、膝を内側に倒すと、お尻の後ろの上の斜め外側に軽い痛みを感じるはずなのです。

ふたつの写真の右側がストレッチしている瞬間の写真ですが、左側のスタートポジションがわからないと違いがはっきりとは分かりにくいと思います。

でも、右側の写真の膝を倒している足の位置に注目すると、上の写真では体の外側に出ているのに、下の写真の足は体の内側に少しだけ入っているのが分かるはず。

注意しないと分からないくらいの小さな違いなのに、この2つのストレッチは、まったく違った場所に効果が出てしまうのです。

わずかこれだけの違いによって…

だそくですが、それぞれは、異なったタイプの腰痛にたいしてとても役立つもの。

健康な方が精神的なストレス解消の目的や血行の循環を改善したり、リンパの流れを改善するのでしたら、できるだけ広い範囲をねらったストレッチを行うことをおすすめします。

でも、それがごく小さい、せまい部分の痛みやダルさのばあいには、やはりピンポイントで伸ばし分けのストレッチをしていただく必要がありそうです。

今回ご紹介申し上げたように、細かいやり方の違いをしっかり守ってやらないと効果は期待できないのです。

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