座ったときに腰が曲がってしまう悪い姿勢の原因と直し方と対処法は?−その2
(この記事は“座ったときに腰が曲がってしまう悪い姿勢の原因と直し方と対処法は?−その1”からのつづきです。まだ、お読みでない方は1からお読みいただければと思います)
では、ご質問の腰が曲がって悪い姿勢になる原因とその解消法。そして、取り合えずすぐにやることができる対処法に付いて考えていくことにしましょう。
腰が後に曲がり、一見しただけで姿勢が悪く見えるようになる理由ですが、骨盤がまっすぐに立っておらず、後に倒れているか後に傾いてしまっているから。
骨盤を後に倒す筋肉が硬くなってしまっているため、四六時中骨盤を後に倒すような力が働いていると考えることができます。
つうじょうの社会生活を送っていらっしゃる方のばあいには、骨盤を前に倒す3ヶ所にある筋肉が弱くて力が足らないというケースは少ないのです。
骨盤を後に倒したり、傾けたりする筋肉たちをじっくりとストレッチしさえすれば骨盤を立てやすくなる。つまり、良い姿勢を取りやすくなるはず。
そして、問題となる筋肉は次の3つの部分にある筋肉たち。
《お尻にあるうち大きな2つの筋肉》と《太ももの裏側の表面にある3つの筋肉》と《お腹(なか)にある3つの筋肉》です。
それぞれの部分にたいするセルフストレッチの方法は、インターネットでも雑誌でもテレビでも書籍でも多く紹介されています。
ちなみに当院のページでも、“手軽にできるお尻のストレッチング” でご覧いただけます。とくに、表の中の5が役立つはずです。
時間はかかりますが、ご興味をお持ちになられた皆さまはためしていただければと思います。
では、「効果はそれほどなくても良いから、今すぐに使える方法を教えて欲しい!」とおっしゃるお客さまにおすすめしている対処方法をここでご紹介申し上げます。
まずは、あぐらから。
あぐらをかくときに、座布団を2つ折りにした座布団やクッションをお尻のしたに入れてみること。
100円ショップでも売られている20cmぐらいの大きさのゴム(シリコン?)製のボールに少しだけ空気を入れたものをお尻の下に入れてもOKですね。
わずかこれだけで、後ろに倒れてしまいがちな骨盤を立てられるようになります。
背中の筋肉をそれほど使わなくなるため、楽になるはずです。
でも、座布団とお尻の下に入れることができないというケースもありますよね。
礼儀知らずとか失礼なヤツだなんて思われては困りますから。
私が昔から個人的におこなっているのは、あぐらの前に出ている方の脚をもう一方の脚の上にのせてしまう方法。
マニアックな言い方をすれば(?)、座禅で半跏趺坐(はんかふざ)と呼ばれる座り方で膝まで上に挙げてしまう方法です。
この座り方の欠点は骨盤に歪(ひず)みを作りだしてしまう可能性があることですから、ときどき上下の脚を交代させるようにしてください。
それほど長時間は持ちませんが、骨盤が後に倒れているのが気になるかたや“腰猫背(こしねこぜ)”で悩んでいらっしゃる方は一度ためされてはいかがでしょうか?
正座のばあいには、ミニ椅子や正座用の椅子を両脚の間に入れても膝関節への負担を減らすだけですので、姿勢を正すという効果はありません。
腰が曲がっている、つまり骨盤が後へと倒れているばあいには、後ろ側に体重かかっていると考えられます。
骨盤が後に倒れたり、傾いたりしたままで背中に力を入れて正しい姿勢になるよう頑張っても、体全体が後に傾いてしまうだけ。
おすすめしたいのは、脚の付け根と膝の間のまん中あたりに体の重心を置く方法です。
これで、上半身が前に多少傾きますので、骨盤もそれにつられて前へ倒れる方向へと起き上がってきてくれるはず。
もっとも膝への負担は増えてしまいますが…
イスに座るのならば、もっとかんたん。
クッションや、すでに上でお話ししましたが、体にフィットするていどの空気を入れた100円ショップで買ったゴムボールを腰の凹んだあたりにあてて座るようにすれば大丈夫です。
取りあえずは最後にご紹介申し上げた、対処法をためし、もっときちんとやってみたいと考えられた方はストレッチをやられてはいかがでしょうか?
このブログでご紹介申し上げた《硬(かた)くなってしまうと骨盤を後ろに傾けたり倒したままの状態とするため、腰を猫背にさせつづけてしまう筋肉》を特定し、それら必要なものだけをしっかりと伸ばしただけで、お体の柔軟性が飛躍的にUPなさったお客さまも多くいらっしゃいます。
3週間前にこの記事の“その1”をUP(=公開)させていただいた7時間後に、お体を柔軟にする施療・指導をお受けいただいたお客さまのお話には驚きました。
すごく筋肉量がある方だったこともあり、わずか3つの筋肉を徹底的に伸ばしただけで、立った状態でお体を前に曲げたときの指先の位置が床から25cmぐらい離れていたのが、1cmていど、つまり無理すれば(?)床に付くレベルまで改善なさったのです。
「施療前まではあぐらをかくと(= 骨盤が後方へと倒れることで腰が曲がりすぎて重心が後方へと行き過ぎていたため)後ろに倒れてしまっていたのに、施療後には背筋を伸ばしたあぐらで長時間座り続けられるようになった」と喜んでいただくという非常に嬉しい経験をさせていただきました。
事前にあぐらがかけないという点に付いてはお聞きしていなかったため、とても驚いた次第です。
いろいろと試した後に、多くの質問を抱えて専門家に相談したり、お体のチェックを依頼するというのも良い考えだと思います。
もちろん、当院でもご用命をお受けいたしております。
当院のお客さまのほとんどはひどい腰痛か重度の肩こりからいろいろな問題が起きてしまっていらっしゃる方々ですが、股割り指導をご希望のお客さま以外にも、“他の人よりも硬い体をできるだけ早く軟らかくしたい”とご希望なさるケースもございます。
そして、今までのところという条件付きではございますが、「ご満足いただけている」と確信いたしております。
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最後に、当院の施療の手順もかんたんに紹介させていただきます。
1.外からは見ることができない骨盤の中の関節の内部での骨の動きの改善を関節内部機能回復調整法を用いて行います。
2.上でお話した骨盤の前や後ろへの傾きの原因となっている場所のひとつひとつにはいくつもの筋肉がありますので、その中から硬(かた)くなってしまっている筋肉を探し出し、その筋肉たちだけを最適な種類のストレッチをつかって、元のやわらかい状態へと戻します。
3.必要ならば神経を活性化させて骨盤の動きを軽やかに、そして引っかかり無くすばやく動けるようにします。
4.その改善した状態をご自身でほんの少しのエクササイズかストレッチを習慣としてつづけていただけるようご指導申し上げます。
☆寝たきりや長期入院などにより筋肉がおちてしまっていらっしゃる方には、運動指導とストレッチの指導、そしてご自身で可能な神経を活性化させるエクササイズもご指導申し上げております。
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