わかりやすい腰痛ブログ−4:腰は捻(ひね)れないし、捻(ねじ)れない

わかりやすい腰痛ブログ−4:腰は捻(ひね)れないし、捻(ねじ)れない

 

記事のサブタイトルをご覧になって驚かれた方がいらっしゃるかもしれません。

 

《腰はひねれないし、ねじれない》と断言しているのですから。

 

“腰をひねる”という表現はふつうに使われていますし、また日常生活や趣味のスポーツで“腰をひねっている”、そして“腰をひねるのは重要なことである”と信じ込んでいらっしゃる方が多いことも事実。

 

でも、立った状態で体をひねる、またはねじることができるのは腰椎(ようつい)と呼ばれる、骨盤と胸の骨の間にある5つの腰の骨、その6つの関節というつなぎ目がひねられたり、ねじられたりしているわけではありません。

 

個人的にも、「腰を入れろ!」とか「腰をひねるのがコツだ」、あるいは「すべての力は体の中心である腰から出せ」などと運動や武道の中で指導されることが多かった記憶があります。

 

このような指導のおかげで、私たちはみんな、誤解してしまうのかもしれません。

 

イメージしやすく、即効性のある良い指導方法だとは思いますが…

 

でも、今になって考えてみれば、「腰をぶれないように安定させ、なおかつ、常にそのことを意識しておけ」という意味で解釈しておくべきだったのではないかとも解釈できます。

 

専門的なデータにはなりますが、下の表は、背骨を背骨の首、胸、腰の3つの部分とお尻と太ももの間にある、脚(あし)の付け根の関節である股関節(こかんせつ)の合計4つの関節がどのくらいねじれる、つまりひねることができるかを角度で示したもの。


場所   ひねれる角度
首の骨全体 50度
胸の骨全体 35度
腰の骨全体 5度
(あし)の付け根の関節 90度(内ひねりと外ひねりの合計)

 

わかるのは、骨盤を前に向けたままで上半身を思い切りひねると90度、つまり真横が見えて、上半身と骨盤までをいっしょにひねると斜め後までもが見えるということ。

 

単純計算で135度ひねれるのです(=50度+35度+5度+90/2度=135度)。

 

ふつう「腰をひねれ!」と言われたとき、顔は前を向いたままなので135度まではひねれませんが、体をそうとうひねっているという実感はあるはず。

 

でも、実際に腰の部分でひねっているのは、わずか5度。

 

アナログのそれも壁にかかった古い大きな時計の文字盤をイメージしてみましょう。

 

円1周は180度でした。

 

時計の秒針の目盛りは60秒なので60に分かれています。

 

ということは、360度÷60秒=1秒=6度となります。

 

数学的には、間違った式ですが、どうでしょう?

 

これから分かるのは、腰の骨がねじれる限界の5度の大きさは、時計の目盛りの1秒分にも満たないということ。

 

つまり、ほとんどひねれないのです。

 

そして、一番ひねれるのが股関節

 

股関節のひねりは日本人の場合、女性は内側に、男性は外側にひねるのが得意であることが多いですが、内ひねりと外ひねりの両方を合せて90度ひねれると言われています。

 

さあ、どんな感想をおもちになられましたか?

 

脊椎椎間関節と股関節の回旋比較写真.jpg写真の左端はただ立っているだけですが、その右隣りの写真では、これでも腰の5つの骨だけを使って体を左にひねっているのです。

 

もちろん、実際に腰の骨をひねった私自身が今見ても、写真だけでは理解できないというか、ひねっているようには見えません。

 

逆に、では《なぜ、腰がひねれているか勘違いできるかというと、腰の上下の部分である、胸の部分の背骨である胸椎(きょうつい)と太ももとお尻の間にある脚(あし)の付け根の関節である股関節(こかんせつ)がひねられているから》なのです。

 

ひとことで言ってしまえば、『見た目では腰がひねられている、正確にはお尻の骨である骨盤(こつばん)が左右に回って見えるのは、腰の骨のおかげではなく、その上下にある関節たち、背骨の胸の部分と股関節がひねれてくれているおかげだった』というわけ。

 

だから、《腰をひねれと言われたら、腰をひねらずに、腰を安定させてなるべくに動かさずに、胸の部分の背骨と脚の付け根の股関節(こかんせつ)をねじろうと努力すればOK》ということになります。

 

写真に戻りましょう。

 

左から3番目、ちょうど真ん中の写真は、背骨の首の部分の骨(=実際に首の骨です)と胸の部分の骨(=肋骨:ろっこつが付いている部分)の2つの広い部分をつかって体を左にひねっています。

 

そのまた右隣り、右からですと2番目では、脚の付け根の関節である股関節(こかんせつ)も使っていますが、右足が床に付いているのでブレーキになり左にめいっぱいひねることができてはいません。

 

そこで、一番右端の写真では、左足をつま先立ちにすることで、左の股関節の動く範囲を最大に活用したというわけです。

 

いかがだったでしょうか?

 

専門家の施療を受けて腰や骨盤の痛みが消えたり、状態が完全に改善してまったく問題が無くなったのに、1週間から長くても1ヶ月ももたないでまた除々に痛くなってしまう、あるいは動く範囲がせまくなってしまったり、動かしにくく戻ってしまうという方は、《胸の部分の背骨のひねりやお尻と太ももの間の関節の動く範囲が小さくなりすぎたために、元々はひねるのが苦手な腰の部分が自分の能力を越えて頑張ってひねりつづけた結果出てしまった腰の痛み》で困っていらっしゃるのかも知れません。

 

いちど、ご自身で胸の後の背骨と脚の付け根の2ヶ所を意識しながら、お体をひねってチェックなさってみてはいかがでしょう?

 

今回お話させていただいたことをまとめると、「背骨には24個の骨があるので、25個の関節があるということになり、背骨全体ではすごくひねれているように思えるのですが、実態は上で紹介した表の通り。大きくひねれる脚の付け根の関節や胸の部分の関節のような部分もあれば、ほとんどひねることができない腰の部分の骨の関節のようものもある」ということになります。

 

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