腰痛ブログ−2:体重と腰痛は無関係?
ものごころ付いた頃からすでに太っていた私の体験談からお付き合いください。
中学校ぐらいから、10年ほど前まで、散々言われ続けてきました。
「太っているから腰が痛くなるんだ。痩せる努力をするのが先決だ」と…
今この記事にお付き合いいただいている皆さまの中にも、実際は太ってなくて少しだけ標準体重をオーバーしている健康体の方なのに、こんなある意味“無責任”な言葉を投げかけられた経験をお持ちの方はいらっしゃるのでは?
ずっと太ったままの人生を送ってきた私ですが、それでも数ヶ月から半年という一時的なダイエットによる減量に成功した(!?)こと、数回ぐらいはあるのです。
でも、その時でも腰痛が改善するどころか、軽くなったなどということは一度もありません。
落ち着いて考えてみれば、すぐにわかる話なのです。
標準体型の方や痩(や)せ型の方に腰痛持ちがいらっしゃらないというのは真っ赤なウソ。
皆さまのまわりにも、痩せているのに腰が痛いとおっしゃる方がいらっしゃるはずです。
当院の腰痛でお困りのお客さまも、少なくみつもったところで、半分以上の皆さまが標準体型か痩せ型でいらっしゃる。
もちろん、その腰痛が出ている腰の位置や原因、そしてどのような動き方をすると痛みが増すか等々はまったく違っています。
でも、ほとんどの方に共通なのは、痛いとおっしゃる腰やお尻や太ももや腰の骨の横の部分とその原因と思われる部分、またはそれらをふくむ広い範囲が硬(かた)くなってしまっていたということ。
表面がやわらくても奥が硬ければと言いたいところですが、実際に強い痛みが出ているときには鋭い痛みの原因である奥の筋肉の上にある表面の筋肉もカチンカチン。
硬くなっている部分を当院の三種類の異なる施療技術をもちいてやわらかくさせていただくと、たちまち痛みが改善してしまいます。
症状によっては、その改善した状態を維持するために、ご自身で行っていただく特殊だけれども簡単なストレッチやエクササイズをしばらくの間つづけていただく必要はありますが…
でも、ついさっきまでは痛くて我慢できなかった、寝方や座り方、あるいは立ち方でも痛みは感じなくなっている。
一瞬にして体重を減らして差し上げたわけではありません。
当たり前ですが…
一部分が硬(かた)くなりすぎているために近くの部分を強く引っ張ったり、重心のバランスをくずしていたり、神経にほんの少しだけ影響を与えていたり、などなど様々な悪さの原因であった、筋肉をやわらかくというか元々のやわらかさの状態へと戻して差し上げただけ。
当院はお客さまのご自宅へとうかがう出張施療が原則ですので、ご家族の皆さまが施療をごらんになられていらっしゃることが多くございます。
最初不安そうに見守っていらっしゃったご家族から、異口同音にいただくコメントで多いのは、「今立てるようになったのを見ていると、昔よりも姿勢が良くなっている」という趣旨のお言葉。
話がずれますが、ちなみに、ご本人が姿勢の変化に気付かれるのは、その姿勢が日常生活で定着してからになります。
お客さま方のお話からだけではなく、個人的な体験から申しあげても、『太っているから腰痛になるということはないと断言』させていただける。
ただ、同じように腰のある部分に体重がかかりすぎるという同じ悪い姿勢の方が2名いらっしゃり、お一人が痩せていて、もうお一人が太っていらっしゃるとしたら、太っていらっしゃる方の腰痛の方がひどいとは言えます。
この“わかりやすい腰痛ブログ”では重箱の隅をつつく的なお話はさけておりますが、一応ひとつだけ付け加えさせてください。
それは、ここで太っているとか痩せているというような言い方をしてまいりましたが、これはお体に脂肪が付いていて肥満しているという意味だけではありません。
たとえ、体脂肪率が20%未満の男性で筋肉で体重が多いスポーツの競技者の方であっても、姿勢が悪くて腰の一部に体重がのり過ぎたり、腰痛と関係の深い筋肉に力を入れつづけるような癖につながる姿勢をとりつづけていらっしゃれば、腰痛の犠牲者になってしまうのです。
でも、体重自体が原因ではない。
大雑把な言い方を許していただけるならば、腰に負担がかかる姿勢を取り続ける癖が原因となることが多いのです。
次回は、腰痛の原因でとても多い、腰のある部分の動きに付いてお話できたらと考えております。
《“わかりやすい腰痛ブログ−3:腰を前に曲げると痛い? それとも後に反ると痛い?”へつづきます》
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