体の歪み(=ひずみ=ゆがみ)の正しい調整法って?−U

体の歪み(=ひずみ=ゆがみ)の正しい調整法って?−U

 

じつは、前回お話しさせていただいた“硬(かた)くなって動きにくく、あるいは動く範囲がせまくなっている部分”と“筋肉が落ちて弱くなってしまった部分”は、裏表に隣り合っていることが多いのです。

 

そして、力が入りすぎて硬くなりすぎて動かない部分とこの弱くて動かない、つまり力が足りない部分の両方をふつうの状態へと戻してあげることが、歪みの調整や矯正(きょうせい)では、重要なポイントのひとつなのです。

 

たとえば、脚(あし:ももの付け根から足首まで)をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。

 

(ひざ)をのばすときには、太ももの前の筋肉が使われます。

 

脚をまっすぐ伸ばして力を入れてみてください。

 

太ももの前をさわると、かたくなっているのが分かるはず。

 

脚を伸ばした状態から膝を曲げるときには、逆に、太ももの裏側の筋肉が使われます。

 

これも太ももの裏側をさわるとわかります。

 

足首はもっとわかりやすいかも知れません。

 

つま先を前にあげるように足首を曲げるときは、スネの骨、弁慶の泣き所と呼ばれるところの横にある筋肉がちぢみます。

 

歩きすぎると張って痛くなるところです。

 

その反対に、つま先を足裏側というか後ろにするようにして足首を伸ばすときには、ふくらはぎの筋肉がシシャモのようにちぢみます。

 

このとき表側だけがかたくなったり、裏側だけがかたくなったり、または表側が弱くなってふにゃふにゃになったり裏側が弱ってしまっても、裏表のバランスが取れなくなる。

 

つまり、“歪(ひず・ゆが)み”ができてしまうのです。

 

前回は、歪み(=ひずみ=ゆがみ)の例として、片方の脚がケガで使えなくなるという左右のアンバランスの極端なケースを申し上げました。

 

今ご紹介したのは、裏表の例というか、前後のアンバランスな例になります。

 

体の左右のアンバランスほど感じにくいですが、体の前後のバランスがくずれた、いわゆる歪み(=ひずみ=ゆがみ)のケースも多いのです。

 

これ以外にも、下半身は強いのに上半身が弱かったり、反対に上半身は強いのに下半身が弱かったりという体の上下でのアンバランスのケースも多々存在します。

 

体の左右、前後、裏表のアンバランスのばあいにおける、対処法の考え方はおわかりいただけたと思います。

 

《使いすぎて筋肉が硬(かた)くなり動きが悪くなったり、その動きの範囲がせまくなってしまっているところは、ストレッチによりやわらかくすることで動きの範囲を広げて動きに余裕をもたせることで、動きを良くする》

 

また、今回のテーマからは外れるトレーニングに付いても申し上げれば、《使わなかったために弱くなってしまった筋肉は小さくてやわらかくないすぎたり、動く範囲はじゅうぶんでも力がなくなってしまっているので、トレーニングにより強くする》

 

というのが基本原則なのです。

 

もちろん、ほとんど動くことをなさらない高齢者の方々や若くても入院して安静状態を長く保たれた方々に多い《筋肉が硬(かた)くなってしまっているうえ、どうじに筋肉が小さく細くなってしまっている》という状態もございます。

 

施療では一番時間がかかるケースですが、この記事をお読みくださっている皆さまにはあてはまらないと思いますので、これに付いても思い切って割愛させていただきます。

 

ふくらはぎとスネの骨の外横で前の部分のこりについて考えてみましょう。

 

歩きすぎたときにふくらはぎがこったり、疲れてだるくなったり、ひどいときには攣(つ)ったりすることがあります。

 

逆にデコボコした道や足首をねんざしそうな足元が良くないところを気を張りながら30分も歩いていれば、スネの外横前の部分が痛くなるくらいにまでこり固まってしまいます。

 

そんなときには、ふくらはぎならば、2つか3つのストレッチのうち一番効(き)くのを行えばすみます。

 

そしてスネの横ならば、やはりその部分を伸ばすストレッチを行えば楽になれるのです。

 

理由は簡単。

 

それぞれの裏側で逆の動きをする筋肉が弱くなっていないから。

 

ただ、問題の部分が硬くなり動きの範囲がせまくなっていただけだったからなのです。

 

ここまでならば、話は簡単ですし、また対処法もそれほどむずかしくはありません。

 

でも、この硬くなるところがある部分にあるいくつかの筋肉のうちのひとつだけだったとしたらどうでしょうか?

 

たとえば、太ももの裏側には4本の太い筋肉が走っています。

 

そしてお互いに協力し合って膝を曲げたり、脚を後ろに動かしたり、外にひねったり、逆に内側に向かってひねったりしてくれています。

 

このときに、脚が付け根から外側に向かってひねりにくくなってしまったとすると、内側にひねる役目をもっている2本の筋肉が硬(かた)くなってしまったと考えられます。

 

硬くなったままということは、車のブレーキをかけっ放しというのと同じ。

 

そのまま、外側にひねる2本の筋肉で頑張って力を入れ続けても外にうまくひねれなくなってしまう。

 

そう、ブレーキをかけたままで、一生懸命アクセルを踏みつづけているのです。

 

これでは、ふつうに動いていた外側にひねる筋肉が疲れきってしまいます。

 

こんなときに、4本の筋肉をまとめてストレッチするとどうなるか?

 

伸びやすい、外側にひねるアクセルにあたる筋肉はよけいに伸びてくれるのに、硬くなって動きが悪いブレーキになっている内側にひねる筋肉は伸びずにそのまま…

 

という感じになってしまいます。

 

複雑です。

 

このような場合には、内側に脚をひねってブレーキをかけつづけている筋肉だけをストレッチして伸ばすのが理想的なのです。

 

何だかこまかすぎる内容になってきました。

 

申し訳ありません。

 

もう少しだけマニアックなお話をお聴きいただきたいので、次回、最終回にもお付き合いいただければと思います。

 

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(“体の歪み(=ひずみ=ゆがみ)の正しい調整法って?−V”につづきます)

 

 

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