柔軟性のアップ(=向上)に付いて

今までにフラメンコやバレエのプロやアマチュアのダンサーの方々に施療させていただいた経験がございます。

腰痛を中心に、背中上部の痛みや首や首の付け根から肩先にかけての部分のだるさや気持ち悪さに対処させていただきました。
一般の方々と症状自体は同じなのですが、中々根深かったり、状態がより悪化しているケースが多くあったと記憶しております。

その問題点が完全改善した時点、最後となるはずの施療の、またその最後におたずねになられるのが「体の○○と××の部分が硬(かたい)のですが、何とかしてもらえますか?」というご質問。
そうとう期待なさってのおたずねだというのが分かるくらい声が弾んでいて、表情もにこやかなのです。

理由は、腰痛や肩こり、またはそれ以外の関節に関連する痛みや障害の施療を受けられたときに、痛みや運動障害が解消するとどうじに、問題であった関節が一気に柔らかくなっていることにお気づきになっていらっしゃるからなのです。

例えば、フラメンコ舞踊で重要なブラソ(brazo)と呼ばれる腕の付け根から指先までの優雅な動きがあります。肩関節の動きを改善させていただいたプロの舞踊家の先生のケースは今でもはっきりとおぼえています。

施療の最後の最後になると、とつぜん『レッスンスタジオの鏡の前のバーを持ち、片脚で立ち、もう一方の脚は膝を上げてから、今度は脚を床と平行に前に伸ばし、そのままの状態で伸ばした脚を外側からゆっくり回して後ろへと移動なさった』のです。

私の知っている限りのフラメンコの舞踊家の先生は全員がバレエの基本練習は毎日行っていらっしゃっているとお聴きしていたので、驚きはしませんでした。でも、その動きというのかポーズというのかは不明ですが、アラベスクと呼ばれる基本中の基本の動きだとは知りませんでしたが。

問題はその一連の動きの中の、フラメンコでは使用しない動きの中のある一瞬のポイントだけが円滑にできないとおっしゃるのです。あまりにもマニアック(?)になりますので、股間節の動きの詳細は省略させていただきますが、踊りに関して素人の私には、ブルースリーの昔の映画で見た動きのようにしか思えませんでした。そんなレベルの私が実施させていただいた施療です。

でも、その動きの問題点を改善させていただくことはできたのです。これは、問題があるとおっしゃった股関節の動きを細かく分解して動作を拝見させていただき、問題点だとおっしゃる瞬間に「股関節がどう動かなければならないのか?」分析し、その動作の問題点を確認しどの動作が可能になるよう調整させていただいたにすぎません。

 すると先生がおっしゃるには、その部分の柔軟性が一気にアップしたとのこと。このばあいの、股間節を外側に開くという動作が原因だったというのはあくまでも一例にすぎないのです。

 柔軟性がアップできない原因には色々なものがありました。思い出せるだけでも、足首の曲げや反らしが不十分、脚の付け根を後ろに動かせない、骨盤が前に倒れない、腰の骨の後ろへの動きの悪さ、胸の骨が体を捻るときに十分に動けない、首の骨が前にしっかりと移動しない、など今頭に浮かぶだけでも原因は様々でした。
そのような問題点を一緒に見つけて改善することで、柔軟性も向上し多くの感謝のお言葉をいただきました。

今まで施療させていただいたことがあるフラメンコやバレエのプロやアマチュアのダンサーの方々は、毎日毎日まじめにセルフストレッチングを実施なさっていらっしゃいました。そして、ふつうの方よりも数段お体が柔らかいといわれていたのです。

 そういう方々だからこそ、ストレッチングよりも関節内部機能回復調整法の効果を発揮してくれたのです。経験的に、どちらが優れているとか片方がもう一方よりも効果が高いということはありません。関節内部の骨の動きを改善し関節包などを柔軟にする関節内部機能回復調整法と筋肉を伸ばす正しい方法によるストレッチングは自転車やバイクの前輪と後輪の関係だとお考えください。

 人間の体にはどちらも必要不可欠な調整方法だと考えております。

でも関節内部の骨の動きを自分自身だけで改善したり調整するのはとてもむずかしいと言わざるを得ません。
ですから、この拙い文章にお付き合いいただいていらっしゃる皆さま方には「セルフストレッチングを正しく行い、それを毎日の習慣となさるところから始めていただきたい」というのが私からのアドバイスであり、またお願いでもあります。

先日コントーションという体を使った柔軟芸の専門家の方がいらっしゃいました。
どこの関節にも痛みや動作困難というようなものはお持ちではなく、体をよりいっそう柔軟にしたいとおっしゃるご希望。

私にとっては奇跡としか思えない柔軟性のレベルに達していらっしゃいました。
それこそ、テレビの中の存在である中国雑気団やシルク・ド・ソレイユが目の前に飛び出してきたような衝撃でした。今まで拝見してきたお体の柔らかい方とは次元が違うというイメージを受けたのです。

この先生は体験談をいただけるかも知れないので、詳細に付いては、そのときにコメントを入れてご紹介申し上げたいと考えております。

→ コントーション:柔軟芸の先生からいただいた、当院の施療体験談はこちらへ

この件もご紹介申し上げた理由は「その方は通常のスタティック・ストレッチングを中心に毎日長時間つづけられることでその柔軟性を獲得し、そしてそれを維持なさっていらっしゃる方だった」ということ。

関節内部の骨の動きにはいっさいタッチなさっていらっしゃらなかったということなのです。

数回に渡った施療内容は関節内部機能回復調整法がメインとなり、ご満足いく結果をご提供できたと考えております。
でも、それはきわめて特殊なケースであり、一般的に言われる“体が柔らかい”といったレベルの話ではありません。

もし、通常のセルフストレッチングではお体の柔軟性が向上しないとお悩みの方がいらっしゃいましたら、以下の3点をチェックしてみてください。
1.正しいやり方でストレッチングをしていますか?:無意識のうちに、逃げている体の部分はありませんか?
2.呼吸と合わせながら脱力した状態で30秒から40秒の間、同じ力で目的の筋肉を伸ばしつづけていますか?:脱力と増減なく同じ力で筋肉を引っ張りつづけていますか?
3.毎日、できれば朝晩やっていますか?

もし、これを守っていても効果が実感できていらっしゃらない方は、ストレッチングを行う時間や頻度を増やしていただくことをおすすめします。

それでも、柔軟性がアップなさらない方は、関節内部の骨の動きに問題が生じていたり、ストレッチングを行っている筋肉のある特定の部分がふつうよりも硬い状態になっていて健全な部分のみがストレッチされてしまっているケースも考えられます。また、一見無関係に思える部分の関節や筋肉に問題が生じているかも知れません。

できるだけ早く、当院、または専門の施療家のチェックをお受けいただくようおすすめ申し上げます。

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