腰痛の情報として耳にすることが多いのは、ぎっくり腰・腰部椎間板(ようぶついかんばん)ヘルニア・脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の3つではないでしょうか?

ちなみに、ぎっくり腰の経験はわずかに(?)2回だけですが、現在でも私の腰には椎間板ヘルニアが2ヶ所にあり、そのうち1ヶ所はいぜんとして脊柱管狭窄症のままです。

 

その状態でふつうの日常生活どころか、スポーツも武術の稽古も全く問題なくこなしております。

 

私自身の腰痛体験談は他のページでもご紹介していますので、ここではこの3種類の有名な(?)腰痛について見ていくことにしましょう。

 

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ぎっくり腰

ぎっくり腰という呼び方ですが、“突然に生じる強い腰の痛み”にならば何にでも使われているようです。

 

どんな痛みであっても関係ありません。

 

この言葉で分かるのは『一瞬にして腰が痛くなってしまった』ということだけ。何が原因かは全くもって不明なのです。

 

別の言い方をすれば、多くの原因が考えられるともいえるでしょう。

腰や骨盤の筋肉、筋肉を包んでいる薄い膜である筋膜、骨と骨がずれないようにしっかりと固定している靱帯(じんたい)、レントゲンには写らない軟骨(なんこつ)、関節を袋のように包んでいる関節包(かんせつほう)などが傷ついたり、伸びすぎてしまったため痛みに襲われてしまったのです。

 

筋肉のばあいならば、肉離れのような状態となったために激しい痛みが生じるというのが、原因とされています。

 

ぎっくり腰に年齢は関係無し

 

一瞬にして強烈な痛みを感じて一気に地獄に突き落とされるイメージですが、2〜3日安静にしているとそれだけで痛みが軽くなっていき1週間から長くても10日でいどで日常生活に戻ることが可能というのが一般的な経過のようです。

 

個人的な体験でも、また多くのお客さまからお聴きしたご体験でも、同じでした。

 

でも、そのときに生じた骨盤の歪(ひず)みや腰の骨の配列、そして筋肉のアンバランスや硬(かた)くなってしまったところがその状態のまま安定してしまう可能性が大きいのです。

 

そのため、ぎっくり腰を繰り返すまでの時間が徐々に短くなり、2〜3年に1回が毎年1回となった頃からいつも腰に違和感を感じたり、気になる痛みが感じられたり…

 

年に2回程度繰り返すようになった頃から絶えず腰の痛みに悩まされるようになるといったパターンが典型的な腰痛の悪化への道筋のようです。

 

きちんとした検査を受けてみると、いつの頃なのか椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症になっていたというケースも多いとのこと。風邪よりも性質(たち)が悪そうですね。


椎間板ヘルニア
腰痛では、腰の部分という意味の“腰部(ようぶ)”という説明が付きます。ですから、椎間板(ついかんばん)ヘルニアを省略しないで呼ぶと腰部椎間板(ようぶついかんばん)ヘルニアとなります。

でも、この言葉の意味は、『背骨の腰の部分の骨である腰椎(ようつい)と腰椎の間、または腰椎と骨盤の間には、椎間板(ついかんばん)と呼ばれる少しつぶれた円盤のような形をしたクッションがあります。そのクッションが飛び出してしまった』ということ。

 

その状態を伝えている言葉に過ぎません。痛いとも痛くないとも言ってはいないのです。

背骨の骨と骨の間でクッションとして働いてくれている椎間板(ついかんばん)ヘルニア、“飛び出したものがあるということを表しているだけなのです。

大変、残念なことですが、『ヘルニアが神経を圧迫するので痛みが生じる。だから、腰が痛くなっても仕方が無い』という間違った解釈が一般的に広まっておりそれが修正される気配はありません。

ちなみに、椎間板ヘルニアのばあい年齢的には10代から40代までの比較的若い人たちがなるケースが多いといわれています。短期間で痛みが強くなってしまう傾向があるともいわれています。

話はずれますが、ヘルニアという言葉は“腸ヘルニア”や“鼡径(そけい)ヘルニア”といえば鼡径部(そけいぶ:コマネチラインですね!)から腸が出てしまう脱腸(だっちょう)のことですし、“臍(さい)ヘルニア”といえば“おへそが出っ張った状態”、つまりデベソのことです。

でも、最近ではヘルニアというと腰部椎間板ヘルニアのことを連想するようになってきています。それだけ、一般的な言葉(?)となってきたということなのでしょう。

椎間板にヘルニアがあっても腰の痛みとは無関係な生活を送っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。

 

脊柱管狭窄症
ここ数年来耳にすることが多くなってきた脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)っていったい何なのでしょうか?

前からは椎間板ヘルニアで、後からは背骨の骨によって作られている筒(つつ)、つまり脊柱管(せきちゅうかん)の中を通っている骨の固定具である靱帯(じんたい)が中で肥大(ひだい)して厚くなってしまたため神経を圧迫することになってしまった。

 

そのために、お尻や脚の焼けるような痛みや痺(しび)れ、ひどい状態では麻痺(まひ)までもが出てくる病気だと言われています。

 

その症状の中でも特徴的なのが、間歇跛行(かんけつはこう)という、「しばらく歩いていると脚が酸欠状態になったかのような感覚と共に痺(しび)れてきて脚(あし)が動かせなくなってしまう。でも、腰を丸めるようにして座っていると数分でまた歩けるようになるけれども、歩くとまた脚が痺れて出せなくなることの繰り返し状態になる」という症状です。

 

「会陰部(えいんぶ)と呼ばれる肛門と性器の間の部分に違和感や刺すような痛みを感じたり、排便や排尿に問題が生じたらそくざに手術をしなければなりません」とは私自身も異なる整形外科の先生方からいわれたことでした。

一般的にもそのような注意を受けることが多いようです。

ちなみに、間歇(かんけつ)という言葉は、突然噴水のように噴出したり止まったりする温泉を間歇泉(かんけつせん)と呼ぶのと同じ意味です。

広辞苑に拠れば間歇とは『一定の時間を隔てて起ること。止んで、また、起ること』ですし、跛行(はこう)とは『びっこをひいて行くこと』。

つまり、ふつうに言葉自体の意味から想像できる『平気で歩けていると思っていたら、突然脚を引きずって歩くしかなくなる。でも、しばらく休んでいたらまた歩けるようになる。そして、これが繰り返される』という状況どおりのことなのです。

経験して分かりましたが、まさにその通りでした。

私の場合は、それ以外にも会陰部(えいんぶ:肛門と性器の間の部分)の陰嚢(いんのう:睾丸が入っている“いわゆる袋”)の付け根の辺りのに鋭い痛みがピリッと走ったり、焼けるような熱痛い(?)感覚を感じることもあり、恐怖感に襲われたのを覚えています。

脊柱間狭窄症が腰痛の原因となるのは50代以上のひとに多いとのことで、ゆっくりと、でも確実に痛みが増していくと言われています。

だそくとなりますが、脊柱管狭窄症かどうか判断するために一番役立つ間歇跛行(かんけつはこう)ですが、実はこの症状は、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)や末梢血管障害(まっしょうけっかんしょうがい)と呼ばれている血管の病気でも生じる場合があります。

原因は動脈硬化(どうみゃくこうか)による血流の悪化ですから、高血圧や糖尿病、そして脂質異常症など動脈硬化の危険因子をもっている方は病院で正確な診断を受けることが大切となります。

かんたんなセルフチェック法としては、脊柱管狭窄症が原因であれば、前屈みになると一時的に回復しますが、閉塞性動脈硬化症原因のケースでは歩くのを止めれば、まっすぐに立ったままでも症状が回復するとのこと。心配な方はチェックなさってみるようおすすめいたします。

また、狭窄症の脚の痺れや痛みは太ももから膝下の部分まで広がりますが、硬化症のケースではフクラハギだけに集中することが多いとの情報もあります。

 

腰痛に対する当院での考え方
腰痛には、様々な原因がある
といわれています。

名称入り腰椎と骨盤骨格模型.jpg

今までのお客様の中で断トツに多かったのが、骨盤の真ん中にあって尾てい骨と背骨の腰の部分の骨である腰椎(ようつい)を結んでいる骨である仙骨(せんこつ)と骨盤の左右に象の耳のように広がっている腸骨(ちょうこつ)という骨の間にある仙腸関節(せんちょうかんせつ)部分の動きがある方向だけ悪くなっていたのとそれによって仙腸関節を固定している部分が傷(いた)んでしまっていたことが原因のものでした。

なぜそう考えたかと言うと、仙腸関節のズレ、あるいは歪(ひず)みといわれる症状を矯正(きょうせい)した瞬間、ケースによって異なりはしますが、60%から70%の痛みがその場で改善してしまうことがほとんどだからなのです。

残りの30%から40%の痛みは、やはり背骨の腰の部分の骨である腰椎(ようつい)の動きを改善すると、そのほとんどが改善してくれました。

もちろん、それだけで完全に改善したとおっしゃった方もいらっしゃれば、痛みが残ってると言われる方もいらっしゃいます。

そのばあいは、そのズレや歪み、そして骨の動きの悪さが原因でちぢんで硬(かた)くなってしまったために痛みを生じさせている筋肉を調整することでほとんどの方々が満足なさりお帰りになってくださいます。

平均で、1〜3回で痛みの改善は終了しております。

再発予防法を勉強なさりたいということで、別に1回いらっしゃる方や再発防止プログラムを使ってご自身でセルフケアを実行しながらも、骨格や筋肉の歪みを事前に見つけて解消してしまいたいとのことで、定期的にメンテナンスにいらっしゃる方も…

完全改善後に、骨格や筋肉のアンバランスを解消した状態を維持する目的で、2週間に1回、あるいは1月に1回、とくに問題がなくとも定期的に施療をお受けくださる方もいらっしゃいます。

それぞれですね。

でも、ぎっくり腰のばあいも、椎間板(ついかんばん)ヘルニアの場合にも、そして脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)もそのままの状態なのです。

MRIを撮ればヘルニアも狭窄(きょうさく)もそのまま残っている。

それにもかかわらず、「施療を受けるとなぜか痛みが消えてしまった」。あるいは、「腰に響いていた動きが改善して、楽に動けるようになってしまった」と満足をいただいております。

そして、日常生活の戻られるだけではなく、ハードなスポーツや武道の練習をも再開されるのです。

ヘルニアという椎間板の出っ張った部分が神経を圧迫している痛みならば、その椎間板がある限り痛みが消えてしまうことはないでしょう。

また、手術をしてその圧迫している部分を切取って除いてしまえば、100%の確率で痛みは消えるはずです。では、なぜ手術後でも痛みが残ったり、痛みが再発するのでしょうか?

脊柱管狭窄症に付いても同じことが考えられます。

前からは椎間板ヘルニアで、後からは背骨の管である脊柱管の中で肥大(ひだい)して厚くなってしまった靱帯(じんたい)が脊髄(せきずい)を圧迫したままのはずです。

その状態にまったく変化はないのに、どうして強烈な腰の痛みや痺れや間歇跛行(かんけつはこう)という症状が、そして麻痺までが改善してしまうのでしょうか?

私的なことを申し上げて恐縮ですが、私の父親は腰に2ヶ所の狭窄がある広範脊柱管狭窄症(こうはんせきちゅうかんきょうさくしょう)という東京都指定の難病でした。

整形外科では著名な病院で手術を受け、退院後すぐから毎日1万歩以上、多いときは1万5千歩以上も歩けるようになりました。そして、母の日記によれば、その1年5ヶ月後には手術前の状態よりもひどい状態となり動けなくなってしまったのです。

MRI画像を比較して説明を受けたとき、狭窄(きょうさく)、つまり前後からの神経のサンドウィッチのような圧迫は無くなっていたのにです・・・

仮説ではありますが、こうは考えられないでしょうか?

「椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、そしてそこまでの変形が無いばあいでも、骨盤や腰の骨の配置のズレや歪(ひず)みにより、筋肉が本来その機能としてもっている役目以外のこともしなければならなくなる。その結果、筋肉全体に疲労が蓄積して硬くなってしまう。その硬い筋肉の塊(かたま)りが神経を圧迫して腰痛を生じさせる」と…

他にも“頭痛でお困りの方へ”で少しご紹介申し上げたトリガーポイントによるケースもありますが、簡単にいえばこれが一番の原因だと考えております。

 

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当院では杉並を中心に腰痛、肩こり、首の痛み、坐骨神経痛、骨盤痛、椎間板ヘルニア、間歇跛行(かんけつはこう)、脊柱管狭窄症など、過去の施療・施術・治療などで痛みが改善されなかった方々をはじめ、様々なお客さまへの実績がございます。
「関節内部機能回復調整法」という特殊な技術と「10数種類に及ぶ特殊なストレッチング」を用いて、無痛で痛みと動きを改善いたします。
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