坐骨神経痛も腕の痺(しび)れも首や腰の骨が原因とは限らない!?−Ⅱ
私の世代には懐かしい歌に“神田川(かんだがわ)”というフォークソングがあります。
この曲名は実在する川の名前。
水源は井の頭池(いのかしらいけ)という井之頭公園(いのかしらこうえん)の中にある池。
自宅からバスで20分ほどのところにあり小さい頃から高校・大学時代まではよく訪れていた公園でした。
突然ですが、背骨の首の部分の骨である頚椎(けいつい)からは外へと神経が出ています。
この頚椎が井の頭池だとすると池の出口の水門のところに土砂や落ち葉やゴミなどがたまって水が堰(せ)き止められてしまったら、池を水源とする神田川の流れは悪くなってしまうし、神田川のずっと先の墨田川(すみだがわ)と合流するところまで水の量が減ったり川の全長にわたって影響がでてしまう。
ひどいばあいには水が流れなくなってしまうかもしれません。
神経ならば手が痺(しび)れたり、ひどい手の冷えで苦しむことに。
坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)でもおなじ。
背骨の腰の部分の骨である腰椎(ようつい)から神経は外へと出ていますが、この腰椎が井の頭池でそこから東京を横断する神田川が坐骨神経(ざこつしんけい)だとしたらどうでしょう。
足先までビリビリと坐骨神経痛の痛みがでてしまうかもしれません。
でも、この考え方には大きな間違いというか忘れものがあります。
長い距離を流れる神田川自体には問題は起こらないと勝手に決めつけていませんか?
台風のケースで考えてみることにします。
川のどこかに暴風雨で倒された太くて大きな木が入り流れをせき止めてしまったり、川岸が崩(くず)れ多量の土砂が流れ込んだりして、その地点から後ろの部分の流れの水量がきわめて小さくなったり、最悪のばあいでは流れがストップしてしまう可能性がある。
神田川は東京都内を流れる最大規模の川ですし、井の頭池から最終ポイントである墨田川との合流地点まで24.6kmもの距離を流れているのです。
台風ほど大げさなことがなくても、大型家電などの不法投棄などなくても、何らかの原因によりその場所から後ろの流れに悪影響を及ぼすゴミがたまるということも考えられます。
坐骨神経のばあいも手の痺(しび)れに関係する神経のばあいも、神田川とおなじ。
神経が背骨から外に出る最初の地点や川の水源からの出口に神経や川に影響を与えている問題の原因があるとは限らないのです。
神田川の途中の地点に流れる水量を少なくする原因がある可能性が高いとわかっていて、水源の井の頭池から川に水が流れ出る水門の工事をするでしょうか?
神田川の最終ポイントである墨田川との合流ポイント近くで川の流れが良くないことを確認したらどのような手順が取られるのか。
どこから流れが悪くなっているのか、そしてその地点がはっきりしたら、その原因を見付けて早急にその原因を解消し流れの改善をはかる。
それに加え、神田川の管理業務を長年にわたって請け負ってきた東京都や区(?)の担当部署には、どの地点で流れに悪影響を与える問題が起こりやすいか経験的にわかっているし、できるかぎりおなじ問題が再発しないように常日頃から川の工事をしたり保全業務をするようつとめているはず。
当院もおなじ。
≪坐骨神経痛のばあいには、このポイントとこの部位とこの地点がどうなって坐骨神経の経路のどこに痛みを生じさせている可能性がきわめて高い≫ということが今までの施療経験を通じてわかっております。
腰の部分なのかお尻なのか太ももの裏なのか前なのか膝裏なのかスネの横なのか足首なのか等々。
それに加えて、骨による問題なのか、いや外側の筋肉だ、奥の触れないインナーマッスルだ、等々も。
手の痺(しび)れでも冷えでも、首のヘルニアによる神経の圧迫が原因なのか、首の骨同士で作られている関節(=頚椎椎間関節:けいついついかんかんせつ)の動きの問題なのか、その近くの表面や奥にある数多くの筋肉のどれが原因なのか、首の付け根から肩先までのいわゆる肩こりの肩の筋肉の問題なのか、もしかして本当の肩の部分の骨や筋肉やそれ以外のやわらかい組織の問題なのか、二の腕なのか肘なのか前腕なのか手首なのか、等々。
当院の長年の施療体験にもとづいた知見が役立つのです。
これら独自に施療をさせていただく中で得させていただいた知識とチェックを組み合わせてその正確な位置と状況を探りあて、もっとも適した施療手段をもちいて問題を解消し、症状を改善するという手法でご対応申しあげております。
2回にわたるこの記事にお付き合いいただき、まことにありがとうございました。
首の骨、頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアのせいで手が痺(しび)れたり手が冷えているので治らないと思い込んでいらっしゃる方がいらっしゃいましたら、あきらめずにぜひともお近くの専門家にご相談なさることをおすすめ申しあげます。
完全改善が無理だとしても、今考えていらっしゃるよりも大幅に改善なさる可能性は残されているはずですから。
≪肩こりや首こり、そしてひどい背中こりでお悩みの皆さまで手まで痺(しび)れてきた≫とお困りの方は、当院の今までのお客さまの皆さまどうよう、一度、ダメ元で当院の施療を試してみませんか?