お尻歩きをしよう!⇒骨盤の歪(ゆが)みがすぐにわかる−Ⅰ:やり方
「お尻歩き…ってなに?」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
当院のお客さまは30代後半から60代の方々がほとんど。
そのうえ、ひどい腰痛とそれによる下半身への重篤な症状や一般的な考え方では関係のなさそうに思える症状*まで引き起こされてしまっている皆さまばかり。
*腰が曲げも反らしもできない硬直状態、お尻から鈍い痛みが消えない、太ももの裏側がガチガチ、膝から足首までがふくらはぎだけではなく横も前も深いところも骨のようにかたい、お尻や太ももから足先までの強い冷えで夜中に両足が触れ合っただけで目覚める、ひんぱんに感じる頭痛、めまい、吐き気、不眠、眠りが浅い等々
年齢的になこともありますが、一般の方がエクササイズの情報を目にするチャンスがほとんどないからでしょう。
お尻歩きのことをご存知の方はほとんどいらっしゃらない。
腰痛でひどい状態に陥ってしまい苦しまれていらっしゃる方は、やろうとしてもお尻歩きは激痛を感じるのでできないのがお尻歩き。
ご存じないのがふつうなのかも知れないですね。
お尻歩きに対する当院の考え方についてはこのシリーズ記事のお尻歩きをしよう!⇒骨盤の歪(ゆが)みがすぐにわかる−Ⅲ:当院での考え方と対処法でお話させていただくとして、まずは今回のⅠで腰の部分が運動不足の皆さまのためにお尻歩きのかんたんなやり方をお伝えしたいと考えております。
そして次回のⅡ:効果では、文字通り、一般的に言われているお尻歩きの効果の紹介とそれらにたいする当院のコメントをご紹介申し上げます。
ちなみに、当院で柔軟性(じゅうなんせい)向上や特定の動作の円滑化や改善のための施療・指導をお受けいただくさまざまなジャンルのダンサーや表現スポーツの競技者やパフォーマーの皆さまは全員ご存知なのがお尻歩きなのです。
あたり前ですね…
前置きが長くなりすみません。
本題です。
お尻歩きとは、≪両脚を前に出して座ったら、骨盤で歩く≫こと。
あまり分かりやすい写真ではありませんが、以前撮影した写真をUPしておきますのでご参照ください。
できるだけ大またで、つまりできるだけ大きく骨盤を回すように前に出して前にすすみ、後ろに出すこと後ろへと歩く。
この場でできる方は、今すぐ、大またでゆっくりと、前に10歩、つづけて後ろへと10歩歩いてみましょう。
感想はいかがですか?
現在、お仕事などで座りっぱなしが多かったり、
「20代の頃と比べると歩幅がせまくなり大またで歩くことなくなった」
あるいは、
「昔は人を追い越して歩くのがふつうだったのに、ここ数年追い越されることがでてきた」
などお体の変化を感じていらっしゃる方にはぜひともお試しいただければと思います。
ポイントは、右側の写真のように≪背すじをまっすぐに伸ばしてかたいところに座ったときに痛く感じる2つの骨≫で歩くこと。
2つの骨というのは、昔の小学校にあった木の椅子や町中にある花壇の縁のコンクリートに座って痛い2つのお尻の骨です。
ウンチクになりますが、座るという漢字である『坐(ざ)』と『骨』の2つの文字を組み合わせた坐骨(ざこつ)という名前が付けられています。
ひとによっては坐骨歩き(ざこつあるき)と呼ぶ方もいらっしゃいますし、当院でもプロの施療家向けセミナーではこの呼び方です。
万が一、お尻歩きの最中に鋭い差し込まれるような腰痛を感じたり、その後から翌日にかけて筋肉痛や疲労以外の違和感を感じたばあいには中止し、専門家にご相談ください。
さいごに、お尻歩きの基本ポイントをまとめておきますのでご参考になさっていただければと思います。
1.床にお尻をつけ、脚を伸ばして座る
2.背筋を伸ばして天井へとまっすぐに引っ張られているイメージで行うと骨盤が前にも後ろにも倒れにくくまっすぐに立つので坐骨(ざこつ)で正しく歩ける。
3.脚の付け根の関節(=股関節:こかんせつ)が外に回って、いわゆるがに股にならないように注意する。これはつま先を上に向けることを意識すればかんたんです。
4.1〜3を守ると坐骨(ざこつ:骨盤の下の骨、いわゆるお尻の骨)が痛くなるので、直接フロアではなく、ヨガマットや絨毯(じゅうたん)などやわらかいものを敷いておこなってください。
5.できるだけ大また(=骨盤を大きく前後へと回すように動かして)で歩く。
ウォーキングをしているイメージで軽く肘を曲げて腕をお尻の動きと逆になるように前後にふりながら歩くと楽に大またで歩けるようになります。
10歩進み、10歩下がってためしてみるよう最初の方で申し上げましたが、つづけて行うばあいには、無理のない楽にできる回数を行い、必ず前歩きと後歩きはつづけていただければと思います。
⇒ お尻歩きをしよう!⇒骨盤の歪(ゆが)みがすぐにわかる−Ⅱ:その効果とは?
⇒ お尻歩きをしよう!⇒骨盤の歪(ゆが)みがすぐにわかる−Ⅲ:当院での考え方と対処法