腰にも骨盤にも原因がなかった腰痛?−Ⅱ:腫瘍(しゅよう)が原因だった!

前回の“腰にも骨盤にも原因がなかった腰痛?−Ⅰ:肋骨(ろっこつ)が原因だった!”では、当時52〜53歳ぐらいだった体力自慢の男性のケースをご紹介申し上げました。

今回は世界中をご自身でバックパックで歩いて旅するのが趣味(?)で体力と健康には強い自信をお持ちだった当時33歳のスペイン人女性のケースのご紹介。

腰痛の裏には腫瘍(しゅよう)が隠れている可能性があるという話は、なんども目にしたり耳にしたりはありました。

でも、実際に知人というか個人的にお世話になることが多く、メールでひんぱんに仕事上のやりとりを行っていた中で、友人に生じた典型的な例だったのでひじょうに驚いたしだいです。

この実例紹介記事を書くにあたり、スペイン語で文章を記すのに慣れていらっしゃるこの友人へと、ことの顛末記(てんまつき)を短くまとめてくれるよう依頼したところ、ありがたいことに、そくざに送ってくれたのが以下のもの。

文字通りの拙訳(せつやく)ではありますが、短期間にジェットコースターのように喜んだり絶望しかかったりと大きな波に飲み込まれて手術を受けて回復に至った本人の視点から『腰痛だと思っていたら腫瘍(しゅよう)で本当に驚いた』体験を皆さまにも追体験していただければと思います。

記事の最後には、ご参考のためスペイン語の原文も掲載させていただいておりますので、ロマンス語:スペイン語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、ルーマニア語のいずれかをご存知の方はサッと目を通していただくとよりわかりやすかもしれません。

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 記事の最後に掲載のスペイン語の原文である腰痛顛末記は、友人のI.A.氏に依頼して、私とのメールによる腰痛だという前提のもとに行った腰痛改善のためのセルフケアに付いてのアドバイスとそれに関する質疑応答、そして腰痛だと思われていた痛みの本当の原因とその一件の経過と結末について分かりやすくまとめてもらったものです。

こんな実話もあるのだと参考にしていただければと思います。

拙訳

 突然、ある日のこと、私の背中の下部に激しい痛みが生じました。

医師たちによれば、これは腰痛であるから、唯一できるのは、良くなるまで時間が経つのを待つということ。

マッサージとエクササイズもすすめてくれたのです。

友人のひろ氏に相談したところ、以下に述べる腰痛改善のための一連の特殊なエクササイズを推奨してくれました。

第一番目はシンプルで、できる限りいつも大股で歩くということ。

第二番目は猫体操と呼ばれているもの。四つん這いの開始ポジションから腰部を天井に向かって3秒かけてゆっくりともちあげたら、つづけてやはりゆっくりとフロアに向かって腰部を曲げる。

このエクササイズは数回繰り返してよいが、ストレッチ痛、あるいは引きちぎられるような痛みを感じる側で30秒間伸ばし続けるようアドバイスされた。

第三番目に推奨されたのはYoutubeで公開されている動画の動きをまねて骨盤を回旋させるというものでした。

これらすべてのエクササイズ、それ以外にも別の友人や知人たちが奨めてくれた別のエクササイズまでも行いました。

しかし、すべてが私にはとても痛く感じられたし、そのうえ激しい痛みをいつも感じるようになってしまったのです。

この痛みが脊髄(せきずい)の神経から生じていたものであるとは、その後に知ることになりました。

最終的に医師がMRI検査を実施し、私の実際の問題が、第9胸椎と第10胸椎*1の間の髄膜種(ずいまくしゅ)*2と呼ばれる良性腫瘍(りょうせいしゅよう)であることを見つけてくれました。

本当のことを言えば、この痛みが髄膜種の形状によるものであろうという疑いはあったのですが、確実にこの良性腫瘍によるものなのかどうかは、医師たちにも私に手術を実施するまでは分からなかったのです。

問題がひとつの腫瘍だと分かったとたん、医師たちはすべてのエクササイスをやめるよう警告してきました。

というのも、筋肉群を伸ばしたり、または私が動く度に、脊髄にはまり込んでいるその腫瘍がより食い込んでいくつかの神経を引き裂いていたのですから。

ということで、正しい事をしていると信じながら、エクササイズを実施することで症状をより急速に悪化させてしまったのです。

最終的には、片脚の力がなくなってしまい、いつも引きずるようになってしまいました。

両手は感覚がにぶくなり硬(かた)くこわばってしまい、とくに片方の手の症状はひどかった。

そのすぐ直後に手術*3をしてもらい、すべてが完璧に良くなりました

つらい痛みやリハビリ不足などもありましたが、腰は少しづつとてもゆっくりと回復していきました。

1* 専門的な記し方ではないので、第9番目と第10番目の胸椎(きょうつい:胸の部分にある背中の骨)の両方にあるようにも読めますが、文章の単数形、複数形から見ると腫瘍の数はひとつであるし、第9と第10の間に生じていた(日本では、T9/T10やTh9/Th10と表記される)と解釈できるためそのように訳しました。

2* 原文のスペイン語でも、発音こそ異なりますが、英語と同じmeningiomaと記されていました。

3* この文章を送ってくれた直後に「具体的にどのような手術を受けたのか?」とたずねたところ、“手術に関してはこれ以上の詳細は分からない。というのも、どのようなことをしたかこれ以上のことは何も説明してくれなかったから。ただ知っているのはこの手術の名称が≪椎弓切除術(註 脊髄の圧迫を軽くするための背骨の手術で、脊椎:せきついと呼ばれる背骨の骨のひとつひとつの横から後ろの部分と後ろの出っ張りの片方やその両方を取り除く手術方法のこと)≫ということだけ”との即答をもらいました。

原文:De la operación no tengo más detalles porque nunca me explicaron nada de lo que hicieron, solo sé que la operación se llama "laminectomía".

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参考:スペイン語の末記(てんまつき)原文

De repente, un día me dio un intenso dolor en la parte baja de la espalda. Los médicos creían que se trataba de lumbalgia y me decían que lo único que podía hacer era esperar a que pasara el tiempo para mejorar. También me recomendaban masajes y ejercicios.

Al consultar a mi amigo Hiro, éste me recomendó una serie de ejercicios específicos para lumbalgia, que describiré a continuación.

El primero consistía simplemente en caminar a pasos largos siempre que pudiera.

El segundo suele denominarse “del gato”. Desde la posición inicial de “a gatas” hay que levantar lentamente (durante 3 segundos) la parte lumbar doblándola hacia el techo, para seguidamente doblarla también lentamente hacia el suelo. Se pueden realizar varias repeticiones de este ejercicio y también estirar durante treinta segundos en el lado donde existe dolor de estiramiento o desgarre.

El tercer ejercicio que me recomendó consistía en girar las caderas imitando los movimientos de un vídeo compartido en Youtube.

Hice todos los ejercicios e incluso otros más que algunos amigos y conocidos me recomendaban, pero todos resultaban muy dolorosos, e incluso solía tener dolores intensos que más tarde supe que eran debidos a los nervios en la médula espinal. Al final, cuando me hicieron una resonancia, pudieron encontrar que lo que tenía realmente era un tumor benigno denominado “meningioma” en las dorsales D9 y D10. Realmente no supieron a ciencia cierta si se trataba de dicho tumor hasta que me intervinieron quirúrgicamente, aunque había sospechas de que fuera un meningioma por su forma.

Inmediatamente después de saber que se trataba de un tumor, los médicos me advirtieron que dejara de realizar los ejercicios, pues cada vez que estiraba los músculos o me movía, el tumor incrustado en la médula se iba encajando más y desgarrando algunos nervios. También me prohibieron nadar. Así que, creyendo estar haciendo lo correcto, había empeorado más rápidamente realizando los ejercicios. Finalmente, termine sin fuerzas en una pierna, que solía llevar “a rastras”, y con poca sensibilidad y agarrotamiento en las manos, especialmente en una de ellas.

Poco después me operaron y todo salió perfectamente bien. A pesar de los dolores sufridos y de la falta de rehabilitación, la espalda poco a poco se va recomponiendo muy lentamente.

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