軟(やわ)らかい体をもっと軟らかく!−2:本番(=演技やパフォーマンス)と練習はちがう!?

(やわ)らかい体をもっと軟らかく!−2:本番(=演技やパフォーマンス)と練習はちがう!?

 

今回は宿命とも言える(?)、目的が異なる2つの種類のトレーニングに付いて考えてみましょう。

 

ひとつは、演技、パフォーマンス、つまり《観客に対して体の柔軟性(じゅうなんせい=やわらかさ)やその関節の動く範囲の広いことをアピールする》、もう一歩踏み込んで実もフタも無い言い方をすれば(?)《お客様へと、広い意味で自分をより良く、もしかしたら実態や実力以上に、見せるため》のトレーニング。

 

もうひとつは、《実際の体の能力を向上させるためのトレーニングであり、柔軟性(じゅうなんせい)そのものやその柔軟性により広がった関節や体の動かせる範囲の中を優雅に、あるいは素早く余裕をもって体の部分を動かすため》のトレーニング。

 

ひとつめのトレーニングで使いすぎて疲れたり、バランスがくるったり、壊れそうになっている体のケアや手当てという要素も含まれているのです。

 

この2つには共通する部分もありますが、目的が異なるため具体的なやり方は異なってくることが多い。

 

話の煩雑さをさけ、よりシンプルでわかりやすいように柔軟性(じゅうなんせい)という一点からのみ、お話させていただきます。

 

私のような部外者で素人から見ればどちらも同じように見えます。

 

でも、この違った目的をもつ2種類のトレーニングは、自転車の両輪のようなもの。

 

どちらが欠けても自転車は走れなくなってしまいます。

 

どちらかのトレーニングをサボっていると、しばらくは大丈夫でも、そのうちにパフォーマンス性が低下してしまったり、体を壊してしまうことにつながる。

 

そう、当たり前ですが、生じる問題点のタイプは異なったものになります。

 

今回の記事はパフォーマンス経験が無いに等しい、というか他人に対して自分自身の体を見せたり、その動きを見ていただくという感覚が完全に欠けている個人が記すもの。

 

練習時のケガをすることなく安全に柔軟性をアップするという側面を重要視し、パフォーマンス性よりも実際の身体能力、柔軟性を向上させるという視点からだけの記事となり、そのうえ、いかに体を壊したり、アンバランスや歪(ひずみ)を作らずに練習すべきかということばかりに重点をおいたものとなることをお許しください。

 

くどいですが、見せるためのトレーニングの重要性はわかってはいても、それ自身に付いての解説はできないことをご理解いただいたうえで、読み進めていただければと思います。

 

この記事の最初に“この2つには共通する部分もありますが、−後略−”と申し上げましたが、まずはそれから。

 

練習時に正しい柔軟性のトレーニングを行うことで、演技やパフォーマンスのためのトレーニングにより、体を壊したり、健康を害する可能性を減らすことができるし、また同時により高度な演技が行える、つまり高いパフォーマンス性が得られることにもつながることに間違いはありません。

 

2番目の身体能力向上のトレーニングはパフォーマンス性向上のトレーニングとしても、あるていどの効果が期待できることは言うまでもないのです。

 

演技やパフォーマンス用の練習と柔軟性向上のための地道なトレーニングの違いが分かりやすい具体的な例を見ていきましょう。

 

柔軟性を向上させるためのトレーニングで、股割りやサイドスプリットと呼ばれるストレッチと同じくらい行われている一度に多くの筋肉をまとめてストレッチできるものがあります。

 


それは、前後開脚(ぜんごかいきゃく)やフロントスプリットの名前で呼ばれているもの。


女性がこのポーズを行っている写真をご覧になったことがある方も多いのでは?

 

フロントスプリット.jpg

正しい前後開脚をしている写真の掲載許可をいただく時間がなかったので、形だけ真似た不完全なものですが、あくまでもイメージとしてご覧ください。

 

まずは、骨盤に注目してみましょう。

 

両脚を前後に開いたときに、骨盤がまん前を向いていらっしゃるかたは少ないようです。

 

意識的に斜めにしていらっしゃる方がほとんど(←ちなみに、掲載の写真では、わざとではなく、できないのです)

 

理由は、足首を曲げずに伸ばして足(あし:足首からつま先までの部分)を長く見せるのと同じ。

 

骨盤の幅の半分弱ていどではありますが、脚をより長く見せることができるのがおわかりいただけるはず。

 

そのうえ、骨盤が斜めになっていると後に伸ばしている脚(あし:太ももの付け根からつま先までの部分)の付け根の奥にある筋肉が完全に伸びなくても、後脚を床にぴったりとくっつけることができるのです。

 

脚と床の間にすき間ができないので、より柔軟に見えるという利点も。

 

つまり、骨盤が斜めになっていれば限界まで脚を後に反らさなくても、前後開脚が完全にできているように見せることが可能となるし、後は顔と上半身をまん前に向けるようにひねることで骨盤が斜め後に向いていることはごまかせるということになるのです。

 

ここまでお読みいただいただけだと、「骨盤をバカ正直に(!?)まん前に向けることで前後開脚をよりむずかしくしたあげくに脚が短く見られるよりも、少しでも楽に前後開脚ができて、厳密には観客にたいしてそう見せ、同時に脚もより長くスタイル良く見せ付けることの何が問題問題なの?」という疑問が浮かんできそうです。

 

次回は、その問題点をチェックしていくことにしましょう。


《“軟(やわ)らかい体をもっと軟らかく!−3:本番用の練習だけだと左右アンバランスに!”につづきます》

 

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