腰痛がヤケドで体のひずみは火?−Ⅰ
根本原因さえ解消すれば、体のさまざまな問題は改善するのでしょうか?
根本原因を姿勢(=体のひずみ)に、体に現れる痛みやダルさなどのさまざまな不快な症状(しょうじょう)を当院の専門分野である2つの症状:腰痛と肩こりに置きかえて考えてみたいとおもいます。
このようなことを再び申し上げるきっかけとなったのは、ここ1週間の間に、お二人のお客さま、男女お一人づつから、ひじょうに似通った経験談をお聴きしたから。
まったく異なる団体というか系統の施療を受けられたお二人からほぼ同じ感想をいただいたのです。
体の歪み(=ひずみ≒ゆがみ)を解消するプログラムがあり、10回ていど(団体により、回数は違っていました)きちんとした施療を受けられた。
その結果、毎回撮影してもらっていた写真を比較すると、除々に姿勢が良くなっていった。
初回と最終回の施療後の写真を比較すると、自分の目で見ても別人の姿勢に見えた。
何よりも自分でセルフケアをする必要もなく、ただ定期的に通うだけで姿勢が変化した。
正直、お金はだいぶかかったけれど、《体のアンバランスの矯正(きょうせい)や姿勢を良くしてくれ日常生活でも動作を楽にしてもらったこと》には文句を言うつもりはない。
施療に通う前にきいた話にウソはなかった。
女性のお客さまは、
「施療を受けているシリーズの間は、少し痛いこともあったけれど肩こりも首こりも背中の張りも気持ちよくほぐれるし、ふだん歩いていても座っていても、背が伸びた気がしていたし、会社でも姿勢が良くなったねといわれました。でも、肩こりと首こりは会社で1日半〜2日仕事するとまったく同じ状態にもどりました。姿勢は良いままでしたが」
とのお話。
男性のお客さまからは、
「でも、いちばん治してもらいたかった、ひどい腰痛は少し良くなっただけで、そのクールが終わってから、また除々に悪くなってしまった。姿勢もそれにつれてまた悪い状態に逆戻り…」
とお聴きしました。
・肩こりも腰痛も期待とは裏腹にほとんど改善しなかった。これはなぜ?
・しばらく経つとまたもとの姿勢に戻ってしまった。これはなぜ?
以前、別の記事でお話したことになりますが、《腰痛や肩こりは複雑なやけど(!?)だから》なのです。
やけどの原因は火。
原因の火を傷口から遠ざけたら、どうなるでしょう?
やけどがどんどんと、加速度的に悪くなっていくことは避けられます。
でも、自然に治ってくれるのは、ほんとうにちょっとした小さなやけどだけ。
あるレベルを越えてしまっていれば、そのやけど自体に適切な治療を受けなければ段々とひどくなっていきます。
ひどくなるスピードは多少へっても、確実に悪くなりつづけていくということ。
腰痛や肩こりは原因がひじょうに多く、そんなに単純には決めつけられませんが、たとえば、こうは考えられないでしょうか?
「姿勢が火で、腰痛や肩こりがやけどである」と。
どうでしょうか?
《やけどの原因である火をなくしても、やけどの悪化スピードを少しだけ遅くするだけ。やけどを治すには、やけど自体の治療をしなければならない》
この論を腰痛や肩こりに当てはめると、
《腰痛や肩こりの原因である姿勢や体のひずみを矯正(きょうせい)したり解消しても、腰痛や肩こりの悪化のスピードを少しだけ遅くするだけ。腰痛や肩こりを改善するには、腰痛や肩こり自体に対する適切な施療をしなければならない》
ということになるのではないでしょうか?
(やっと本題に入るところですが、長くなりましたので“腰痛がヤケドで体のひずみは火?−Ⅱ”へとつづきます)