“花粉症のコップ説”といったような種類の言葉や話を耳になさった方は多いのではないでしょうか?

 『コップに水がたまりつづけて一杯になりあふれ出す。そのあふれる時こそが、花粉症になったと実感する瞬間である』といった感じの考え方です。

『人間の体の中には、アレルギーの種類の数に対応する数の容器があり、そこにアレルゲンというアレルギーを引き起こす原因の物質がたまっていく』ということのようです。ここでいう水にあたるのが、アレルギーの素のことなのでしょう。

コップの大きさには個人差があり、大きさも千差万別。だから、花粉症の発症までにかかる年月には個人差がある』とか、コップには底に穴が空いているケースまである』などという説まで…

もしこれが本当ならば一生花粉症にならないまま天寿をまっとうなさる方がいらっしゃることも納得できてしまいます。

この考え方を初めて耳にしたのは27年〜28年も前。花粉症の存在さえも知らずに、杉花粉の問題のないスペインの留学から帰国したときのことでした。そしてその瞬間に頭へと浮かんだのが『腰痛』の2文字だったのです。

ここからは個人的な体験談になります。
花粉症は25年ほどかかって徐々に悪化してきましたが、今年もまだ病院に行ったり薬を服用することなしに生活をしています。風邪をひくたびに急性の副鼻腔炎(ふくびくうえん)のような症状が出やすくなってしまったり、鼻の横や目の回り、そしてひたいの真ん中の広い範囲がはれぼったくなったり。目や鼻をミネラルウォーターで洗ったりするなど、自分自身で可能な対症療法でしのいできました。

鼻うがいを独学で一生懸命に行って失敗。当初は鼻から膿のような黄色いものと血液が混じったものが出るようになったというのは余談ですが…

一方、腰痛の方は柔道に一生懸命となった小学校5年生ぐらいから徐々に悪化してつづけてきたようです。精神力、まあ根性と称されるものだけを頼りに痛みに耐えながら、割とハードな体操や長時間入浴、吸い玉、マッサージ、セルフ・リフレクソロジー、電動式ローラー掛けなどの血行促進を主眼とした療法やセルフケアの数々を真剣にこなし、ごまかしつづけてきたのでした。

その結果、ブレーキを掛けきれないレベルにまで達してしまったのです。

肌に火をあてた状態のまま、ヤケドの治療を真面目におこなっていたようなものですから仕方ないですね…

小さい診療所から中規模の病院、さいごには腰痛で著名な(?)大病院で徒手検査、レントゲン、MRIの画像診断を受けた結果が、「脊柱管狭窄症が1ヶ所、腰椎椎間板ヘルニアが2ヶ所あるので、それによる痛みとその関連痛として、腰痛・骨盤痛・右太もも前から斜め前にかけての痛み・裏側の坐骨神経痛・右脚全体の痺れと部分的な突発的な麻痺・間歇跛行(かんけつはこう)等々、あなたが訴えておられる症状は出ています」といった主旨の診断となったわけです。

様々な対症療法を色々試しても全く改善効果が見られない状態。子供心に腰の痛みやだるさを感じてからこの状態まで到達するのに、35年位かかった計算になります。

今思えば、民間資格をいくつももらえるレベルまで勉強し、また長いものは3年間も連続で毎日セルフケアを実施したいくつかの療法は効果があったということになります。

もちろん、苦しんでいたときには何一つ効果がないと思い込んでいましたが。

武道、格闘技、日本武術とずっと体を痛め続けて(?)きた割には、あるいは「だからこそ」腰の爆弾の爆発までの時間を長く引き延ばせたと自慢したい気持ちもありますが、それはまた別の機会に譲ることにします。

腰痛のばあいには、体内に腰痛の素(もと)をためる容器はありません。でも、腰やその周辺である背中の下の部分や骨盤やお尻から脚の付け根の関節や太ももにまでの広い範囲には、全身からの負担や無理が徐々に負荷として蓄積(ちくせき)されていきます。負荷というのは、ごくふつうに日々の生活を送っている間にたまってしまった疲労、パソコンやスマホを連続で数時間もつづけるというような不自然な体の使い方による部分的な疲労、スポーツや非日常的な体の使い方による疲労と呼ぶにはひどすぎる疲労等々、物理的な肉体にかかるストレスのこと。

最初は疲労や疲弊(ひへい)などというおおげさなものではなく、ただの疲れなのです。でも、その軽い疲れが体のおなじヶ所やその周りに集中してたまってくると問題が生じてくる。筋肉がきょくたんに硬(かた)くなってしまったりその硬さが元の軟らかい状態へと戻らなくなってしまうと、その部分が使えなくなったり、使いにくくなってしまう。

その周りにある筋肉が代わりに働いてくれます。でも、彼らの本来の仕事ではないので、自分の仕事をしているときよりも何倍も疲れるので、そこも硬くなってしまう。それでも他の代役がないため慣れない仕事をつづけざるを得ない。結果的に、親切にも慣れない仕事をつづけてくれた筋肉は異常に(?)硬くなり痛みまで引き起こしてしまいます。

最終的には、無意識のうちに痛みがあるヶ所の周り一帯の部分に力を入れて硬くすることで痛みが生じるのを避けるようになるのです。そのうちに、その一帯には刺激が届かなくなり、もちろん痛くはないのですが、使うべき筋肉を使わずにきわめて不自然な体の使い方を発明してそれが自然な動きであると思い込んでしまう。このレベルまできてやっと周囲の人たちは、動きが変であることに気付くことになるのです。

その中でもっとも代表的な例というか、もっとも多いのが次のケースです。

腰痛が長いことかかったけれど、例えば5年とか10年とかかかったけれど、我慢しているうちに治ったとおっしゃるかたがいらっしゃいます。

結論からいえば、治ったと思い込んでいるか、かん違いしているに過ぎないのです。

そういう方のほとんどは男性。歩いている姿を見ると、腰が板のようにまっすぐに立っています。そして歩くときにもその腰は全く動かない。そのために、脚の付け根、つまり股関節の動くはばも小さくなってしまっていることも多いですね。

言葉は悪いですが、ゴリラのような歩き方。がに股で膝は完全に伸びることなく、脚だけで歩いているのが分かります。中にはそんな歩き方をしているのに、歩くスピードが早い方もいらっしゃいます。よけいに滑稽さが目立ってしまいます。

あなたのまわりにいらっしゃいませんか? 年配なのにエネルギッシュに(?)バリバリ仕事をする男性が多くいらっしゃる職場環境だと、何人もの姿が思い浮かんでくるかも知れませんね!

腰が痛くないといっても、常に痛い腰をかばっているので、無意識のうちに骨盤も腰も動かさないようにしているため不自然な動きに見えてしまいます。歩くときに、腰から骨盤までの部分を使わないため動く姿に何となく違和感を感じ取ってしまうからなのでしょう。

プロのモデルさんたちは歩くときに腰を左右に振りません。つまり骨盤を左右に移動させずに、前後に動かしているのが分かるはずです。男性の場合も、あれほど大きくはありませんが骨盤は前後方向、縦方向に交互に動いています。

前に出た方の脚の方の骨盤が後に倒れ、後に残っている脚の側の骨盤は前に倒れています。これが交互に繰り返されることで私たちは歩けているわけなのです。

“腰を割った歩き”と個人的には呼んでいるのですが、《体が天と地の両方から垂直に引っ張られているような真っ直ぐに伸びた美しい姿勢のまま大股(おおまた)で、でもごく自然に見えるように歩くこと》ができないのです。

立った状態のまま動かなければ、しゃきっと背筋も伸びた美しい姿勢なのに、歩き始めると歩幅が狭過ぎたり、歩くスピードが遅すぎたり…

 また、すばやく歩けたとしても、上半身を不自然なほど前に傾けていたり、きょくたんながに股で、いつも膝が曲がったままの状態であったり等々という特徴が見て取れます。

みぞおちから両脚が生えているとイメージして歩いてみてみましょう。大股(おおまた)で歩幅が大きく歩けるはずです。これは腰痛のお客さまに痛みが消えた時点、だいたい1〜2回の施療後にご指導申し上げているイメージング。腰に痛みを生じさせないことに注意しすぎたあまり、小さくなりすぎてしまった歩き方を矯正(きょうせい)するための歩き方です。

腰痛で苦しんでいらっしゃった方は、これにより施療で改善した痛みが少しだけ戻ってきます。理由は割愛しますが、そのばあいには骨盤を固定して歩いていただくことをおすすめすることで解消いたします。

とにかく、この歩き方をしてみてください。骨盤や腰の部分を使って歩く方法を忘れてしまっているために、すぐにはできないかも知れません。言葉は悪いですが、それは変な癖が付いてしまっているため。でも、練習して正しい歩き方を取り戻していただければと思います。

このとき、少し我慢して歩いているうちに腰の痛みが消えてしまうならば問題はありません。筋肉のこりが強すぎるレベルだったのでしょう。でも、きちんと歩いて痛みが現れ、そしてそれが改善するきざしも無いということでしたら、この機会に専門家の診断と治療、あるいは施療なり、施術をお受けいただいて根本原因から完全改善をはかり、そして再発予防のセルフケアまで覚えてしまわれてはいかがでしょうか?

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「コップが大きい人とは、いわゆる筋肉の量が多いうえに、日常生活で腰回りやお尻の周りの部分を動かすような動作がぐうぜん多い。または、ここからが重要ですが、『ストレッチングや体操、様々な種類のマッサージや整体、カッピングや入浴、半身浴などの“血行を促進し改善する習慣”、かんたんに言えば、“筋肉に疲労をためない習慣”』により、腰やお尻の周りの筋肉をやわらかく保っている人たちのことである」と考えられます。

とって付けに聞こえるかも知れませんが、精神的なストレスが溜まった状態にいると、花粉症発症の引き金となったりする点もも腰痛と似ていますね!

また、今回のテーマからは外れますが、ストレスの腰痛に与える大きな影響については当院でも施療体験を通してすでに確認済みです。軽い腰痛の方のばあい、時差ボケ解消や体全体が張っていて気が休まる暇が無いので、精神的に深いリラクゼーション状態にして欲しいというお客様にたいして、ストレッチングセラピーや足圧押圧施療を1時間ていど連続で実施させていただくだけで、腰痛が完全改善に近いレベルまで解消されてしまうという実例をなんども経験させていただいております。

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当院では杉並を中心に腰痛、肩こり、首の痛み、坐骨神経痛、骨盤痛、椎間板ヘルニア、間歇跛行(かんけつはこう)、脊柱管狭窄症など、過去の施療・施術・治療などで痛みが改善されなかった方々をはじめ、様々なお客さまへの実績がございます。
「関節内部機能回復調整法」という特殊な技術と「10数種類に及ぶ特殊なストレッチング」を用いて、無痛で痛みと動きを改善いたします。
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