このお尋ねも“よくあるご質問 Q&A”にお問い合わせをいただいた内容ですが、男性で体力のある方には同じ状態で悩んでいらっしゃる方が多いようです。
こうなってしまいますと、自己施療(じこせりょう)、つまり自分自身で完全に改善を目指すというのはひじょうに面倒なうえ、むずかしいのではないでしょうか。専門家の施療、あるいは正しいセルフ・ストレッチングの指導をお受けになることをお薦(すす)めいたします。
ここでは、私の個人的な体験となぜそうなったのか、そしてどうしたら困ったときに気持良く体を解(ほぐ)すことができるかという自分でできる対症療法という数点にしぼってお話させていただきます。
でも、忍耐と我慢(?)だけで体を解(ほぐ)すことは不可能ではないはずですから。
Q. | 出張先のホテルやサウナでマッサージを頼むときは男性で強揉(つよも)みできる人を頼んでいます。今までに、マッサージ院や鍼灸院の先生たちから「古タイヤみたいな体ですね。これじゃ、お金を倍はもらわないと…」と冗談めかしていわれたことが何度かあるほどですから実際に硬(かた)いのでしょう。 お願いして強く揉(も)んでもらっているときは気持ち良いのですが、翌日強く揉まれた部分が熱を持ち腫れたり痛くなります。しかし、それを承知でも強く揉んでもらわないと気持ち悪くなったり酷(ひど)いときには吐(は)き気までしてくるほど頑固な肩こりです。気持良くて改善できる方法があったらお教えください。 |
A. |
私もそうでした。とくに首といわゆる“肩”には、いつも骨が入っているのではないかと感じるほど硬(かた)い状態のままで困っていました。 原因はむちゃくちゃに強い力で、体力自慢の友人たちに力まかせに揉(も)んでもらったり、背中にゴルフボールや特殊な器具や指圧用具をあて、体を動かしてこっている部分にゴリゴリと強すぎる刺激を入れ続けていたためでした。 体は徐々により強い刺激を求めて、本来効くはずの力や刺激では満足がいかなくなってしまいます。 繰り返しとなりますが、質問者の方や以前の私のように覚が鈍くなってしまい、かつ強い刺激に対して慣れてしまったということは、本人が力を抜いているつもりであっても無意識に力を入れて抵抗をしてしまっているのです。脱力しているつもりでも、実際には筋肉にある程度の力を入れているのですから高い技術をお持ちの施療者や施術者でなければ、解すことは不可能となります。 体にとって今までに経験のない刺激方法を用いても、ほんの数回で慣れてしまい、また無意識のうちに体に力を入れて抵抗し始めてしまうのです。せっかく体にとって新しい刺激を使っても、たちまち慣れてしまいます。つまり効かなくなってしまうのです。 結論というか、対処法はとてもシンプルです。でも、慣れるまでは気持ちがイライラするので我慢が必要。自分との戦いだけが全ての解決法かも知れません。 慣れるまで使うのは硬式テニスのボールを使うことをお薦(すす)めいたします。 ここでは分かりやすく肩こりのばあいにしぼりますが、慣れたら同じ要領で、腰やお尻のこりを感じる部分にあててもらっても効果はあるはずです。 ご家族やお友だちにこっている側の肩甲骨の内側、つまり背中側の縁(ふ その出っ張り、分からなければ肩甲骨の内側の骨際(ほねぎわ)で首の付け根側の上から1/3の背骨側にボールをあてて上向きに横になります。 そして、体は一切動かさずに、深呼吸をしながら力を抜くことだけを心がけてください。最初は中々力が抜けないので1分程度は続けてみます。 そのうちに奥の方へと刺激が入ってくるのを感じ始めたら、硬い体へとさようならできる一歩手前に到着できたということです。くれぐれも骨にあたらないように注意しながら、気持ち良く刺激の入る位置を探しボールをあてたら、また深呼吸しながら全身のリラックスを心がけていきましょう。 完全にリラックスできて、体の表面は痛くないのに、奥の方へと刺激が入るようになったら、お好きな器具を用いる準備はできました。 ただし、最初はゆっくりとあてて様子をさぐり、大丈夫だと分かってから体重をのせてください。肋骨(ろっこつ)を初め、かんたんに骨折につながる部分はたくさんあります。傷(いた)めてしまっては元も子もないですからね。 『古タイヤのようなお体』で困っていらっしゃるならば、当院の施療をお試しください。状況にあわせて様々な角度から肉体的、精神的なストレスを完全改善させていただきます。 |